お風呂の特殊清掃はどんな事情がある?清掃の流れや事例を紹介

お風呂で親族が亡くなってしまい特殊清掃が必要となってしまう・・・という悲しいケースがございます。

日本では年間約19000人が風呂場で亡くなっていて、大半が65歳以上だそうです。

死因に関しては自殺、事故、病気、結果として孤独死などそれぞれ理由がありますが、いずれにしてもご遺族様・一般の方が清掃をするのは精神的にも肉体的にも辛い作業となります。

不幸なことではありますが、万が一そのようなケースに遭遇したことを想定してブログをお届け致します。

自分では出来ないし、対応してくれる業者さんはいるのだろうか?


お風呂の特殊清掃、どんな事情がある?

自殺の場合

いきなりですが、お風呂場では様々な自殺方法があります。

「風呂場だと汚れない」という思いで故人当人が行うのかわかりませんが、実はお風呂場で亡くなってすぐに発見されるのであれば「綺麗なまま死体が発見される」という望み通りになるかもしれませんが、実はそうとは限りません。

特にドアを閉めたまま死後数日経過すると、風呂場で腐乱するとニオイ強度が強くなる傾向にあります。

空間が狭い分、ニオイの逃げ場がないのでしょう。

また水気を帯びた臭気が自然蒸発するせいで余計にニオイが強烈なのでしょうか?

弊社でも「風呂場で亡くなった方の特殊清掃はニオイがキツイ!」ということがすぐに頭をよぎるほどです。

風呂場の場合は手首を切るケースが多いので血の処理がメインとなります。

清掃の際はお湯は使用すると固まってしまい逆に落ちにくくなるので水を使用しましょう。

血は最終的に綺麗に落ちますが、固まっている場合は少し時間がかかります

余談ですが、ジーンズを履いたまま亡くなった方はハッキリとジーンズ跡とブルーが浴室に残っていました。

どのような体勢で亡くなっていたのか一目でわかる形状になっていました・・・。


事故死の場合

足を滑らせて、転倒して頭を打ち意識不明、もしくは打ち所が悪く即死亡・・・というケースもございます。

脳挫傷が主な死因となりますが、これはもう不幸というしかありません・・・。

足腰が弱っていて少し滑ってしまったのが堪えられなくて・・・というのであれば致し方ないと思いますが、若者がそのような事例で亡くなった場合は少し哀しい死因だと思います。

そこばかりは運命というかその人の寿命と思って諦めるしかありません・・・。

ただ、浴室内の床の清掃を怠っていて、床がヌルヌルした状態だと滑りますので日頃から衛生的に暮らしていないと室内で死亡する確率が上がってしまいます。

自業自得とは言いませんが、日頃の清掃を舐めると命を縮める結果となります。

事故死の場合も、主に血の処理が必要となります。

水回りは常に綺麗にしないと健康を損ないます。


病気の場合

皆さんも一度は耳にしたことがある「ヒートショック」

本州の生活様式では多いようですが、北海道では実は少ないというヒートショック

暖かいところから寒いところに急に移動することにより心筋梗塞やの脳卒中などで亡くなる方が増えているという話しがありました。

しかし、脱衣所で亡くなる場合はそういったことも想定されますが、最近の研究結果では浴槽内での死亡は「熱中症をおこして意識不明、そのまま溺れて溺死」というのが最近の解剖・統計の結果でわかってきています。

不慮の溺死及び溺水で死亡したのは約5100人(2019年厚労省調べ)もいるそうです。

高齢者になると皮膚感覚が鈍くなり高温にしがちです。そしてのぼせてしまうようです

冒頭では65歳以上の方の事故が多いと書きましたが、この場合は若くても疲れていると溺死する可能性があります。

確かに、疲れていてそのまま眠ってしまいたくなる気持ちはわかりますが、大変危険です。

2〜3分ほど眠ってしまうとそのまま溺死してしまいます。


風呂場の孤独死の場合

上記の理由により風呂場で亡くなり発見が遅れると「風呂場で孤独死」と言われてしまいます。

実は、独居高齢者の入浴は大変リスキーなので、いかに死後早く第三者に発見されるようにするかを常々考えおかねばいけません。

・・・とは言っても「まさか自分が風呂場で死ぬ」と思って入浴する人はいないと思いますので難しいことなのですが。

ふと考えると一昔前は自宅に風呂が無い家庭も多く、近所の銭湯に通っていたので、独居老人が亡くなるような事例は少なかったはずです。

近代化により自宅にお風呂があるようになり、一人暮らしだと更に危険度が増します。

そう考えると昔の日本の生活システムというのは、理に適っていたのですね。

銭湯に通うことによって、風呂場での死亡率が下がり、触れあいの場になり孤独死が減る。

現代は、便利さの弊害や核家族化などにより昔には無かったデメリットも生じていることをよく考えましょう!

銭湯が無くなっていくと悲しいですね・・・


お風呂の特殊清掃は業者に依頼した方が良い理由

あとでも書きますが、発見が遅れてしまった場合の浴槽は水も淀み、ニオイも発生しています。

時には見たことがない虫がウヨウヨと蠢いているときもあります・・・。

とてもじゃないですが、ビジュアル面では悲惨な光景となります・・・(ブログでは掲載出来ません)

私どもも正直、仕事だから出来ますが、なかなか出来る人は少ないのではないかと思います。

ご親族様にとっても辛い作業となってしまいます。

ある程度の経験や道具がないと後々面倒なことになるので、出来る事なら専門家に依頼をされた方が良いと思います。


お風呂の特殊清掃を行う流れ及び注意事項

お風呂の栓は絶対にすぐ抜かない!

浴槽内で亡くなってしまっている場合は、お風呂の栓を抜いてしまいたい気持ちになりますが、浴槽の底に肉片や爪、髪の毛などが大量に残っている場合があります。

栓を抜くとすぐに排水口が詰まってしまいます。

そしてその詰まりを解消しなくてはならなくなるのでやめてください。

あらゆるプロの道具を使用してつまり解消をするので、当日に作業が出来なかったということはありませんが余計な時間と作業がかかるので若干作業代が加算されてしまう場合があります。

時折、警察が抜いていったというケースもありますが、本当にやめて頂きたいです。

すぐに作業したい場合は、パイプユニッシュのような市販品程度では解消されません(笑)


清掃の大まかな流れ

弊社では、浴槽に溜まっている水をバケツですくい、トイレに排水します。(トイレは最後に清掃します)

水が少なくなったらザルのような物を使用し、底の異物を取り除きます。

水が無くなり、通常通り排水口にも水が流れることを確認してから、浴槽の清掃を行います。

通常のお風呂掃除よりは油分、脂分が多いので油汚れに強い洗剤の方が効率は良いです。

特に夏場の作業は大変疲れますので、作業員自体も水分補給をしないと熱中症になってしまいます。

防護服などのフル装備をして風呂清掃をするのは結構体力を使います


FRPのお風呂はシミが残ることが多い

お風呂の材質は様々ありますが、一般的にはFRP(繊維強化プラスチック)で出来ています。

ここに体液が染み込んだ場合は、短時間ではなかなか落とすことが難しいです。

またニオイもしみ込んでいて大半の場合は交換となることが多いため、敢えて染み抜きなどは弊社では行っておりません。

染みの跡で身体の形が解ってしまうのでどうしても見た目を軽減するために電動ヤスリを使用して表面を薄く研磨することはありますが、再度使用する場合はお奨めはしておりません。

ヤスリ掛け後、跡は綺麗になりますがあくまで応急処置です


タイルの場合は目地にニオイや色が残ることも・・・

古い住宅の場合でタイルを使用している浴槽の場合はタイル部分は綺麗になります。

しかし、小タイトルのように目地にニオイや色が残ることがあります。

作業前にそういった注意事項はご説明させて頂きます。

ニオイは相当キツイので防臭マスクは必須です


浴槽の特殊清掃後に遺品整理のご依頼も多い

基本的には浴槽内で亡くなる場合は単身者の場合が多く、清掃後に遺品整理のご依頼を頂くことが多いです。

また、一軒家の場合は解体をされることも多いので、解体業者のご紹介も行っておりますのでお声がけ下さい。

アパート、マンションなどの集合住宅の場合は、室内のお祓いのご依頼を頂くこともございますが、懇意にさせて頂いている神社様にお願いして実施してもらうことも可能です。

基本的には浴槽の特殊清掃は7万円(税別)となっております。(道央圏外の遠方の場合は出張料追加となります)

更にその後のご遺品整理のご依頼を頂いた場合は3万円をキャッシュバックしております。

あまり、あっては欲しくない特殊清掃事例ですが、最近弊社ではこのパターンが非常に多くなってきています。

日本は世界でトップの超高齢化社会となり、生まれる人口よりも亡くなる人口が多くなる多死社会に突入しています。遺品整理も依頼が増えて続けています


最後に特殊清掃人からの言葉

風呂場での死亡は事故物件であったり、孤独死扱いとなるケースも多いですが、忘れていけないことは”人は必ず死にます。”

それがどのような場所・場面だとしても、最期がそうだったからといって過去の故人の人生が全て哀しいものだったと悲観することはございません。

また、ご遺族様も発見が遅れてしまったことを悔いる気持ちは大切ですが、あまり思い詰めないで頂きたいと思います。

うまく文章で伝わっているかわかりませんが、メディアが作り上げた負のイメージが一般の方に強く影響されているようです。

社会構造の変化によって、人の死の形が変わってきています。

弊社では少しでもお片付けや清掃によってご遺族様やオーナー様の精神的負担を軽減できるように努めて参ります。

社名に掲げる信頼される企業を目指す!
リライブル株式会社
0120-669-920
(スマホの場合は上記を押すと電話に繋がります)

・営業時間は9時〜18時が基本ですが、ご依頼者様の都合に柔軟に対応させて頂きます。
・同様に土日祝日は作業はお休みですがお見積りには伺えます。



遺品整理・生前整理・不用品処分代行などの家財整理全般

・上記に伴う買取も積極的に行っており作業代の削減に努めます。

孤独死現場・事件現場・自殺現場などの特殊清掃及び消臭作業

ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋などの片付け及び清掃

ペットの多頭飼育崩壊現場の糞尿臭の原状回復工事

火災・ボヤによるスス臭の消臭(保険対応することが多いです)

灯油漏洩現場の消臭作業(保険対応することが多いです)

・その他、ニオイや凄惨な現場でお困りの方はお気軽にご相談下さい。

【注意点】
・少人数で運営しているため、24時間事務所に電話番が常駐しているわけではなく転送電話にて対応しております。
・せっかくのお電話でも現場作業中ですぐに出られない場合に【非通知設定】だと折り返し電話がかけられない場合がございます。
・お時間をずらして再度電話して頂けると幸いです。
・営業時間外のお電話でもフリーダイヤルにて対応可能です。

・メールは簡易設定にしております。
・再度、詳しい内容をお伺いすることもありますが最低限の必要事項を記載の上、返信をお待ちください。

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