「特殊清掃業者がする清掃」と「ハウスクリーニング業者がする清掃」ではいったい何が違うのか?
親族が孤独死してしまったので片づけを考えているが「特殊清掃業者ってちょっとよくわからないし、清掃業者さんならどこに依頼しても変わらないんでしょ?」と考えている方もいらっしゃると思います。
実は似ているようで違う業種ですが、リライブル㈱は清掃会社出身者も在籍していますので今回はそんなちょっとした疑問についてご説明していきます。
【補足】
今回のブログでお話するハウスクリーニング業者とは「室内清掃しかしない業者」という設定でお話を進めていきます。
片付けや消臭に力を入れているハウスクリーニング業者さんもいることは明記しておきます。
ビルクリーニング、病院クリーニング等も除外です。
特殊清掃とハウスクリーニング
「汚れているところを綺麗にする」という点においては両者に大きな違いはありません。
しかし、細かい点でいうと違いがいくつかあります。
どちらが上でどちらが下ということはありませんがこれも少しずつ説明させて頂きますね。
両者の違い・歴史編
ハウスクリーニング業に関しては核家族が増え、世帯数が増え、アパートやマンション等の集合住宅が増えた昭和以降から増えてきて専門的になってきた歴史があります。
皆さんがすぐに思いつくハウスクリーニング業者さんと言えばダスキンさんがイメージしやすいのかと思います。
特殊清掃に関しては孤独死やゴミ部屋などの社会問題が絡む事例が増えてきた平成以降から増えてきていますが、まだ数十年の前から派生した新しいジャンルの仕事になります。
日本で特殊清掃業という言葉が確立してきたのはここ数年の話ではないでしょうか?
テレビや新聞などで少しずつ存在が語られていますが、まだ存在を知らない方も多いと思います。
実際に身近に特殊清掃が必要な状況にならなければ、知ることもないでしょう。
需要が増大するにつれて新規参入も多くなり「特殊清掃業者」を名乗る業者は増えていますが、特に必要な国家資格はありませんので誰でも名乗ろうと思ったら名乗れるので技術や知識が無くても「なんちゃって特殊清掃業者」を名乗れるのでまだ玉石混交の時代です。
しかしながら特殊清掃というだけあって特殊な事例なので件数自体が少ないです。
腕が悪かったり、評判が悪ければ仕事の依頼がそもそも来ないので経営を続けて行くのは難しいでしょう。
両者の違い・道具編
使用する清掃道具に関してですが、特殊清掃業の方が”使い捨ての物が多い”です。
やはり汚れているレベルが違うので消耗品(タオル、パットや糸モップなど)はかなりの量を使用します。
また、掃除に欠かせない掃除機はニオイが付着してしまうのでそのまま使い捨てることもあります。
昔はホームセンターで購入した1万円前後の安い乾漆両用掃除機を使い捨てたものです。
特殊清掃に関しては数回使用しては故障したり、廃棄したりすることもあるので交換頻度も高くなります。
リスクが高い分、通常のハウスクリーニングよりは作業代が高くなってしまうことはご理解下さい。
東京や札幌で行われる大規模な清掃道具の展示会には積極的に参加し、特殊清掃でも応用できないか情報収集に努めております。
両者の違い・人材編
特殊清掃に関しては体液や血液、汚物、吐瀉物など汚い物や感染症の危険がある物を取り除く作業があるため人体へのリスクが高くなります。
場合によっては通常の清掃では使用しない薬剤を使用することもあり、皮膚や粘膜に付着しないように防護服やマスク、ゴーグルを使用したり危険が伴います。
そのため、健康面でのリスクが高まるため、作業員への作業代(給料)も高くなりがちです。
また、害虫駆除(ハエやウジ、その他の虫)も多い為、苦手な人は作業に支障がでます。
仕事への適性が求められるので誰にでも出来る仕事かというと人を選びます。
両者の違い・メンタル編
上記のことも併せて、孤独死現場や殺人事件現場だと人が亡くなった場所なのでビジュアル的に壮絶な光景を目にすることもあります。
ペット多頭飼育崩壊現場では目が痛くなるほどの強烈な糞尿臭、時には生き物の死骸、骨などが発見されたりするので心を痛めます・・・。
精神的に弱い人や苦手な人、霊感が強い人などには辛い仕事となります。
ある程度は「仕事だ」と割り切って作業が出来る精神力の持ち主ではないと続けていくのは難しいと思います。
「慣れ」もありますが、特殊清掃業者でも「慣れない」「忘れられない光景」の現場も時折あります。
逆に言うと仕事のスイッチが入っていない時には出来るだけ入室したくないのが本音です。
しかし、誰かがやらねばならないことなのです!
両者の違い・片付けの有無 編
通常のハウスクリーニング業者では部屋の家財整理やゴミの廃棄までを行うことはありません。
(※時折はあるようですがそれが専門というわけではないでしょう)
特殊清掃業者の場合は遺品整理、ゴミ部屋のゴミ片付けなどでまずは『室内の物を撤去する』という作業から入ることが多いです。
遺品整理で重要なのは思い出の品・貴重品・重要書類の探索を行いますのでこういったことは経験値の差が業者ごとに現れるものです。
またリサイクル、リユースの観点からまだ使える、再販可能な物を分別し買取や再利用を行うことも忘れません。
上記以外に廃棄物に関するノウハウ、大型家具を室外に運ぶ技術などもないと仕事になりません。
単純に物を出すだけでも、実は壁や床を傷つけないで運び出すテクニックやコツがあるので経験不足の人がすると事故を起こします。
また、廃掃法を守らない、不法投棄などを行われると依頼主が罰則を受けてしまいますので安易にハウスクリーニング業者に依頼しない方が無難です。
※廃棄が必要な場合は【廃棄方法】をご覧ください。
両者の違い・消臭作業の有無 編
ハウスクリーニング業者は綺麗にすることが目的ですので消臭作業に関しては全くやらないことはないでしょうが専門的ではないことが多いです。
退去清掃ではタバコ臭い部屋や若干ペット臭がする、生ごみ臭いなどの生活臭の消臭はあるでしょうが、本格的な作業は行わないはずです。
空気の入れ替え(窓を開けておく)や置き型の芳香剤、ファブリーズ等のスプレー式消臭剤の散布程度かと思います。
消臭に関しては・・・
・室内の温度、湿度の管理、空調のチェック
・ニオイに合った消臭剤の選択
・最後の仕上げのオゾン燻蒸
・ニオイ戻りがないか細心の注意を払いチェック
特殊清掃業者の場合は、臭いトラブルが多いので消臭作業に力を入れており、逆に言うと消臭技術が伴っていない業者は特殊清掃業者と名乗る資格はありません。
両者の違い・料金編
同じ間取りでも通常のハウスクリーニングと特殊清掃業者だと料金設定に差があります。
当然、特殊清掃の方が料金が高くなります。
それは上記の違いを読んで頂ければ納得して頂けると思います。
イメージとしては通常のハウスクリーニング業者は数をこなして利益を確保しますが、特殊清掃業者は数をこなせないので質を上げて利益を確保します。
一現場を仕上げるスピードも違います。
ご参考までに【特殊清掃の料金相場はいくら?実際の事例も併せて紹介】をご覧ください。
故人の部屋の清掃をハウスクリーニング業者に頼むデメリット
特に大きな汚れやニオイがないお部屋の場合はハウスクリーニング業者に依頼しても何ら問題ないでしょうが、特殊清掃が必要となる現場の場合は断られてしまう場合があります。
・廃棄品が多い、残置物が多い⇒廃棄物の運び出しが必要
・汚い箇所が多い⇒特殊な薬剤等が必要
・ニオイが強烈⇒消臭道具が必要
・清掃で落ちない汚れや破損⇒リフォームが必要
・・・となる場合はハウスクリーニング業者では対応が難しいです。
デメリットとしては
・見た目は綺麗になるが臭いがとれていない
・業者を再度探すのに二度手間
・再見積の手間がかかる
やはり、最初から専門業者に依頼して頂いた方が精神的にも金銭的にも良いと思います。
故人の部屋を清掃するなら特殊清掃
まだまだ【特殊清掃】という言葉が広く世間一般に浸透していないこともあり、どうしても美装会社やハウスクリニーング業者に依頼してしまうことも多いようです。
特に不動産会社さんや管理会社さんでさえもその傾向があり、懇意にしているハウスクリーニング業者に依頼をしようとしますが、最終的に上記にも記載した通り「臭いが取れない・・・」ということで再度弊社にご依頼を頂くケースもございます。
出来る事なら部屋の片づけ、清掃まで一貫して行うと現場の状態や汚れの状態がわかるので、最初からご依頼して頂くと助かります。
ハウスクリニーング業者さんが清掃を行った後だと、消臭作業に繋がる清掃をする重点ポイントが解り難くなってしまいます。
安く仕上げようとするとどうしてもそのような流れになってしまいますが、部屋を貸せなくなる間の賃料が入りませんし、他の部屋の住人さんからの苦情や引っ越しをしてしまうなどの経済的損失も計り知れません。
なかなか、どの特殊清掃業者がいいのか判断がしにくいところもありますが、弊社としてもそういった方たちに周知するべくブログ更新に努めて参ります。
一度、ご依頼をしてみて費用対効果が悪いようであれば二度と頼まなければよいでしょうし、困ったことがあれば「リライブルにとりあえず相談してみようかな」といった繋がりも出来るので特殊清掃業者を知っておいて損は無いと思います。
電話相談だけしてくる人もいます(笑)
電話で解決できるようなレベルであれば、それでも私どもも「人の役に立った」と思うのでOKです。
特殊清掃業者は通常のハウスクリーニングも当然出来ます
普通のお宅の清掃も可能です。
実は特殊清掃業者では珍しく「ナノテックシステム」という清掃業者さんの中でもイケてる業者さんが加盟している清掃方法も講習を受け、清掃道具を購入しています。
清掃道具も「特殊清掃用」と「一般宅用」で使い分けをしていますのでご安心下さい。
なぜかというと特殊清掃で使用したものは汚れやニオイが付着しているので余計に汚してしまう恐れがあるため使用しません。
また意外に思われるかもしれませんが、ジュータンなどの布系のお掃除も対応可能です。
ススキノの某ニュークラブさんはお得意様で、ソファーやカーペットについてしまった吐瀉物などの清掃のご依頼を頂いております。
除菌作業も対応可能です。
特殊清掃業者って意外になんでもできちゃう業者さんなんですよ!
特殊清掃を依頼しようとする方は初めてのことだらけですから、不明点があればしっかり説明させて頂きます。
まずはお気軽にご相談下さい。
↑とはいってもなかなか電話しにくいという方も実際多いのでLINEやメールでも対応しています。
社名に掲げる信頼される企業を目指す!
リライブル株式会社
0120-669-920
(スマホの場合は上記を押すと電話に繋がります)
・営業時間は9時〜18時が基本ですが、ご依頼者様の都合に柔軟に対応させて頂きます。
・同様に土日祝日は作業はお休みですがお見積りには伺えます。
・遺品整理・生前整理・不用品処分代行などの家財整理全般
・上記に伴う買取も積極的に行っており作業代の削減に努めます。
・孤独死現場・事件現場・自殺現場などの特殊清掃及び消臭作業
・ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋などの片付け及び清掃
・ペットの多頭飼育崩壊現場の糞尿臭の原状回復工事
・火災・ボヤによるスス臭の消臭(保険対応することが多いです)
・灯油漏洩現場の消臭作業(保険対応することが多いです)
・その他、ニオイや凄惨な現場でお困りの方はお気軽にご相談下さい。
【注意点】
・少人数で運営しているため、24時間事務所に電話番が常駐しているわけではなく転送電話にて対応しております。
・せっかくのお電話でも現場作業中ですぐに出られない場合に【非通知設定】だと折り返し電話がかけられない場合がございます。
・お時間をずらして再度電話して頂けると幸いです。
・営業時間外のお電話でもフリーダイヤルにて対応可能です。
・メールは簡易設定にしております。
・再度、詳しい内容をお伺いすることもありますが最低限の必要事項を記載の上、返信をお待ちください。