「特殊清掃って専門業者さんに頼んだら作業代はお高いんでしょ?」と思っている方が多いと思いますが、この評価は半分当たって、半分外れています。
特殊な状況で有るがゆえに、専門業者数も少ないですし、凄惨な現場、過酷な作業の時もあります・・・。
価格に対する考え方は人それぞれで、同じ作業で1万円でも高いと思う人もいれば、10万円でも高くないという人もいます。
提示された金額に納得できるようであれば依頼をし、それくらいの金額を払うくらなら「自分でする!」という人もいるでしょう。
そこで「特殊清掃の料金相場はいくら?」というタイトルでブログを書いていこうと思います。
是非、お付き合いください。
特殊清掃の仕事とは?
「特殊清掃」と一言で言っても多岐にわたるのですが、例えば、孤独死現場の片付け、ゴミ部屋の片づけ、ペット多頭飼育崩壊現場の片付け、火災現場の消臭、灯油漏洩現場の消臭、新型コロナウィルスの除菌消毒・・・などなど
各それぞれに使用する資機材や薬剤等も変わってきます。
また、会社規模によって動員できる人員数も変わってくるので得意不得意とする分野があります。
ここで全ての仕事内容を紹介すると大変長くなってしまうので詳しくは【特殊清掃員の仕事とは?依頼しているのはこんな人】をご覧ください。
今回はお話ではリライブルでも依頼数が多い『孤独死現場のお話』を中心にしていきます。
以下、簡単に大まかな作業の流れをご説明します。
汚れを落とす
体液、血液、肉片等の大きな汚れを取り除きます。
直接取り除くこともあれば、ソファーや布団など体液がしみ込んだものを取り除く必要があります。
ニオイの根源を絶つことで臭気強度を大きく下げることが可能です。
逆に言うとニオイの根源がある限りは無臭にはなりません。
清掃に関してもポイントがあって、「ここを清掃しないと臭いは堕ちない」という箇所もありますので過去の経験が物を言います。
消臭
消臭作業もニオイが強烈な場合は一度で済む場合は滅多になく何度も作業前後に行います。
消臭剤もニオイに適したPH(アルカリ性、中性、酸性)の物を使用します。
孤独死と言っても複合型になるとゴミ部屋化したお部屋やペットが住んでいたお部屋などその状況によっては臭気物質が違うことがあります。(腐敗臭、生ごみ臭、糞尿臭、ペット臭など)
それに合わせた消臭剤をチョイスして噴霧します。
気温が低い場合は室内の温度を上げたりして、全体の湿度も上げると効果的です。
短期間で臭気を落とすには高性能のオゾン脱臭器が必要ですが、無臭を目指すのであればオゾンだけでは難しいです。
ここが特殊清掃業者の腕の見せ所です。
害虫駆除
蠅やウジなどが発生している場合は殺虫剤を使用して駆除していきます。
死骸は掃除機で吸いますので特殊清掃業者は使い捨ての掃除機を常に数台保有しています。
蠅は2週間で成長するので1日で全ての害虫駆除が終わるわけではありません。
蠅がサナギ化して黒い米粒のようになります
リフォーム
亡くなった場所によってはリフォームが必要なことがございます。
例えば、床で亡くなった場合は人型が付いていたり、腐敗が進んでいたり、状況状況で違います。
また、壁紙を剥いで石膏ボードに直接消臭剤を噴霧することでより効果的な消臭が可能となりますので、その張替えが必要となったり現状回復の手段としてリフォームが必要となります。
しかし、必ずしもリフォームが必要とは限らないことは明言しておきます。
不必要なリフォームを進める業者は怪しいです。
遺品整理
お部屋の家財整理も同時にご依頼頂くことが多いです。
全て廃棄する場合は問題ありませんが、部屋に住み続ける、一部を廃棄して消臭して欲しいなどご要望に応じて作業内容をご提案させて頂きます。
リライブルでは法令順守で廃棄を行っておりますので不法投棄の恐れはありません。
自社製段ボールには社名、電話番号が掲載されているため絶対に不法投棄は出来ませんし、致しません
ご供養の手配
お焚き上げ品が有る場合は提携先の神社さんに依頼しますが、地域によっては地元のお寺や神社をお奨めします。
また、お部屋のお祓いも同様に提携先の神主さんに依頼することも可能です。
これらはご遺族の「信心」の問題なので、こうしなくてはダメだということはありません。
お仏壇の「魂抜き」や「魂入れ」などは実際疑問に思うこともございますが、それでご遺族様が納得するのであればよいと思います。
強制等は一切致しませんがアドバイスは致します。
なぜこのようなことを記載するかというと、何も知らない若いご遺族に「お焚上げやお祓いが必ず必要だ」ということを吹聴し、追加料金を請求するような業者は誠実な業者では無いと思うからです。
特殊清掃の費用相場
よく同業他社さんのホームページでも間取りや場所で料金表を掲載しているところもあります。
実際にはそんな間取りで画一的に説明できるほど単純なことではないのですが、特殊清掃業者側としても表示しにくいところが悩みの種です。
当たり前のことですが、全く同じ現場、同じ状況という事はあり得ません。
また「臭気強度」や「体液の汚染・滲出箇所」などは数値化が難しく、現地を確認しないとわからないことが多いです。
我々は作業として慣れていますが、ご依頼者様からすると初めてのことばかりですので画一的にいかないことをHPやブログでは全てご説明することは難しいです。
あくまでもHPに表示されている価格帯は「参考」、「概算」と言う程度となります。
弊社は北海道でも特殊清掃業者としては古い方ですが、後発業者が弊社よりも安い価格を提示しています。
そこで弊社が価格を変えると価格競争⇒価格破壊につながるので放置しています(笑)
それでは参考になるかわかりませんが、弊社で実際に行った最近の現場の例と価格をご紹介していきます。
【事例1】
場所:札幌市のアパート1階
依頼内容:孤独死現場(遺品整理、簡易消臭)
・アパートの一室で一人暮らしをしていたお母さまが亡くなり、お子さんからのご依頼。
・1Lなのだが”物が多く”自分ひとりでは遺品整理は無理なので全てお任せしたい。
・書類、カード、通帳などの探索も併せて行う。
・ベッドで亡くなっていたため床等に体液の滲出もなく、特殊清掃は不要と判断。
・臭いも腐敗臭(死臭)が強くないため簡易消臭で対応。
作業日数:1日
作業料金:29万円(税込)
【事例2】
場所:札幌市のアパート2階
依頼内容:孤独死現場(遺品整理、消臭、ハウスクリーニング)
・アパート一室で一人暮らしをしていたお父様が亡くなり、お子さんからのご依頼。
・相続放棄をするのだがお世話になった大家さんに迷惑はかけられないということで最低限のことはしてお部屋をお返ししたい。
・弁護士さんを交え、不正行為にならないように全ての家財道具の写真を撮影し、仕分け作業を行う。
・2Lの遺品整理終了後、簡易消臭、清掃を行う。
・部屋はその後貸し出しをしないの原状回復はしない。
作業日数:延べ3回訪問
作業料金:33万円(税込)
【事例3】
場所:千歳市
依頼内容:孤独死現場(遺品整理、消臭、ハウスクリーニング)
・一軒家で一人暮らしをしていたお母様が亡くなり息子さんからのご依頼。
・特殊清掃後に家に住むのでニオイを取ってハウスクリーニングを実施して欲しい。
・床の交換は価格が上がってしまうので絨毯を敷いて対応することに。
・遺品整理としては4LDK&車庫、物置のほぼ全て。
・地元一廃業者さんと事前に回収方法打合せも行い2回に分けて廃棄運搬を行う。
作業日数:延べ4回訪問
作業料金:45万円(税込)
【事例4】
場所:当麻町
依頼内容:孤独死現場の特殊清掃(害虫駆除、消臭作業、不動産売買)
・一軒家で一人暮らしの叔父様の孤独死現場の特殊清掃依頼。依頼者は道外在住の親戚の方。
・葬儀のために現場に向かうが臭いが酷いので粗消臭作業とハエの害虫駆除のご依頼。
・その後、5LDK&物置の遺品整理と消臭作業を実施。
・地元一廃業者さんの廃棄物回収方法が特別なため訪問回数が多くなる。
・室内が空になった状態で不動産業者さんに現物査定をしてもらう。
・買取価格が付かない場合は解体作業に移行する。
作業日数:延べ5回訪問
作業料金:75万円(税込)
実際にどれくらいの作業内容で遺品整理の廃棄物量なのかなどはお見積り時にご説明させて頂きますが、無理強いすることは一切ありません。
無駄なご提案も致しませんが、必要な場合はメリットとデメリットをお話させて頂きます。
単純に金額だけを見ると高いと思われるかもしれませんが、ご納得して頂いて、いずれにしても感謝されこそすれ罵声を浴びせられるようなことはありません。
特殊清掃の費用が”安すぎる”場合は要注意
おまとめサイトや集客サイト、ポータルサイトと言われている「集客を目的に作られたホームぺージ」に掲載されている価格は要注意です。
そのままの金額で終了するはずもなく、大抵は追加料金や全く掲載されている料金表と違う案内をされるでしょう。
集客サイトはあくまでも安さを釣りにして、電話⇒現地見積もりに導くのでまずは安さを前面に押し出します。
そして、現地の実績のない業者に紹介し、紹介料を10〜30%取るというのがビジネスモデルです。
お金が無い方はまずは「格安」や「業界最安値」などという言葉に釣られてしまいがちですが・・・・。
さらに「他社の見積より安くしますという業者」に至ってはもう業界に居て欲しくない存在です。
それで施工に満足する出来であればよいですが、社会経験のある方なら大抵のことはわかると思いますが「安物買いの銭失い」とはよくいったものです。
掃除は出来ても、消臭はプロに依頼した方がいいと思います
清掃に関しては我慢をすれば、ある程度のレベルまでは出来るかもしれませんが、ニオイを消すには技術や知識、経験、専門道具が必要ですし、また日々進化し続ける消臭技術の勉強を続けなくてはならないです。
高い作業代よりは安い作業代の方がこのご時世ですから依頼者側にとっては助かるのでしょうが、業者側としては必要経費等もありますから残念ながらボランティアで作業を行うことは出来ません。
(※時折、こういう仕事をしていると”崇高な仕事”と勘違いされている方もいますが、当社はボランティアではありません)
「ぼったくり業者」はすでに生き残のこるのは難しい時代になっていますのであくまでもリライブルでは「適正価格」だと思っています。
業者が思う適正価格と一般の人が思う適正価格では乖離があることは否めませんが最終的に選ぶのは皆さんの判断です。
いずれにしても、特殊清掃業者に依頼することは人生で一度あるかないかのことでしょう。
出来る事なら嫌な想いをしたり、実力、経験不足の業者に当たって失敗して欲しくないと願っております。
社名に掲げる信頼される企業を目指す!
リライブル株式会社
0120-669-920
(スマホの場合は上記を押すと電話に繋がります)
・営業時間は9時〜18時が基本ですが、ご依頼者様の都合に柔軟に対応させて頂きます。
・同様に土日祝日は作業はお休みですがお見積りには伺えます。
・遺品整理・生前整理・不用品処分代行などの家財整理全般
・上記に伴う買取も積極的に行っており作業代の削減に努めます。
・孤独死現場・事件現場・自殺現場などの特殊清掃及び消臭作業
・ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋などの片付け及び清掃
・ペットの多頭飼育崩壊現場の糞尿臭の原状回復工事
・火災・ボヤによるスス臭の消臭(保険対応することが多いです)
・灯油漏洩現場の消臭作業(保険対応することが多いです)
・その他、ニオイや凄惨な現場でお困りの方はお気軽にご相談下さい。
【注意点】
・少人数で運営しているため、24時間事務所に電話番が常駐しているわけではなく転送電話にて対応しております。
・せっかくのお電話でも現場作業中ですぐに出られない場合に【非通知設定】だと折り返し電話がかけられない場合がございます。
・お時間をずらして再度電話して頂けると幸いです。
・営業時間外のお電話でもフリーダイヤルにて対応可能です。
・メールは簡易設定にしております。
・再度、詳しい内容をお伺いすることもありますが最低限の必要事項を記載の上、返信をお待ちください。