特殊清掃現場に虫がいる理由は?虫の種類と駆除方法

特殊清掃現場では「虫」が発生することが少なくないです。

では、それらがなぜ発生するのか?

どうやって駆除するべきか?

など特殊清掃と「虫」に関するブログ内容となっています。

但し、弊社は害虫駆除専門店ではありませんので、あくまでも特殊清掃業者が体感したことや感じていることなどを記載しております。

各害虫の生態など学術的に詳しいことを述べているわけではありませんので予めご了承下さい。


特殊清掃現場に虫がいる理由

特殊清掃のジャンルで言うと「孤独死」と「ペット多頭飼育崩壊現場」がハエやウジ、「ゴミ部屋系」がコバエやゴキブリに関わることが多いと思います。(遺品整理作業中にもクモやワラジムシ、ゲジゲジ、カマドウマー、その他見たことのない得体のしれない虫なども出てきます。)

人間にとっては「くさいっ!」と思うものでも虫の世界では違うようです。

そもそも臭いに関しては人類が危険を察知する方法の一種であり、食べ物が腐っているか腐っていないかを判断するのに人間はニオイを嗅ぎ分けます。

しかし、腐乱しているモノを好物としている「蠅(ハエ)」にとっては貴重なたんぱく源です。

そして、ハエが寄ってくる理由は産卵=生存本能です。

よってウジも当然の如く多く発生します。

特殊清掃業界では「虫が苦手」で辞めてしまう人もいるくらいです。

昆虫採取とか虫取りなどをして遊ばない若い世代も増えてきていますので致し方ない流れなのかもしれません。

生理的に無理と言う人には向かない仕事です


人間の身体から自発してハエは生まれない

よくある質問で死体からウジやハエが自然発生するのか?

ということを質問されるのですが結論から申しますと「NO」です。

人体の中に寄生虫のように元々存在しているわけではないので、死亡して自らの体内から発生することはありません。(昔は自然発生説が信じられていました)

不思議なモノでどこからともなく漂う腐敗臭を辿って、部屋のどこかしらの隙間から侵入し、卵を植え付けて大繁殖するのです。

それを実証するのにフランチェスコ・レディというイタリアの学者は自然発生を否定する実験を行い腐肉の入った瓶に布でフタをすればハエが卵を産めずに、そのためにウジが発生することがないことを示しました。


特殊清掃の時にいる虫の種類

ウジ・蛆虫

蠅の幼虫で身体をもぞもぞ動かして移動する。白乳色で体調は10mm前後。

特に何かしらの悪さをすることはないが、大量に発生すると「気持ち悪い」と思う方も多いが弊社では可愛いもんだと思っています。

但し、トイレの中で大量にウジが発生しているのはちょっと苦手です・・・。

汚物を流さない(流れない)汚トイレの中は見たことのない虫がいます

余談ですが、ダメ人間への悪口で「うじ虫野郎!」などとののしる場合に使われるがウジにすると迷惑な話でしょう。

一般人には良い印象はないかもしれないが、実は医療の世界では傷口を綺麗にしてくれるということで昔からウジが活用されていたこともあるんです。

「マゴットセラピー(マゴットはウジの英訳)」という言葉があるくらいなので限定的に上手に利用すれば害虫どころか益虫とも言える存在。

北海道では紅色をつけられ「桜虫」と名前を可愛くされワカサギの餌となることも。

そう思うと見方が変わりませんか?

ワカサギの餌になるウジ


ハエ

代表的なハエはイエバエ、ニクバエ、オオクロバエなど様々な種類が存在します。

日本だけで60の科とそこに属する3000種近い種が存在するそうです。

一見すると「ハエ」と総称してしまいますが細かい分類があり奥深い昆虫です。

ハエは卵から成虫まで2週間前後で急成長するので大量発生しやすい虫です。

一度の産卵で50〜150個、一生で500個ほど産むそうです。

孤独死現場では下記の写真のように米粒ほどの大きさの黒いサナギのカラが大量に床に散乱していることが多いです。

初めて特殊清掃を体験した時はこれがなにかわかりませんでした。

皆さんもハエのサナギを大量に見る機会はあまり無いと思います。

黒いお米?

ウジは益虫?と申しましたがハエになると飛び回るため病原体を運ぶ害虫となってしまいます。

最近ではミツバチの代わりにハエで植物の受粉をする研究がされていて人間の役に立つようですが、大多数の人は上記の病原体を運ぶ虫と認識されているため忌み嫌われています。

羽音もブンブンと耳障りですし、飛行性能が高いために自由に飛び回る姿も目に付きます。

窓ガラスが糞で汚れてしまい、ガラスの透明度がなくなることも多いです。

換気のために窓を開けたい気持ちはわかりますが、蠅の侵入を防ぐために窓は閉めておきましょう。


コバエ

ゴミ部屋のキッチンや排水口にブンブンと飛び回っている小さな羽虫。

「コバエ」と言っていますがコバエという名前の蠅は存在しません。

ショウジョウバエ、ノミバエ、キノコバエ、チョウバエなど・・・。

生ごみを放置しているキッチンや観葉植物など発生箇所によって種類もまた異なるのですが、コバエの一番の害は鬱陶しいということです。

コバエは写真にはなかなか写りません

あと「コバエ」と言っているのでハエだと思っている方も多いのですが、「蚊(カ)」であることもございます。

排水口や三角コーナーなどの水回りを飛んでいるのはボウフラから発生した蚊の可能性が高いです。

いずれにしても虫の発生源は不衛生になっていることが原因の大半ですので、「虫の駆除だけ何とかして欲しい」と言っても住環境を整えないと根本的解決にならないことが大半です。

・生ごみをそのままにしておかない。

・排水口は常に綺麗にしておく(ヌルヌルとしたバイオフィルムは取り除く)


ゴキブリ

一昔前の北海道にはゴキブリは生息していないと言われておりますが、残念ながら北海道にもゴキブリはいます。

道外からの引っ越し便に紛れてきて自然繁殖したという説もありますが、ゴキブリほどの生命力と繁殖力ならどこにでもいるでしょう。

弊社ではゴミ部屋化してしまったお部屋で何度かチャバネゴキブリという小さめのゴキブリを目にしますが必ずしも毎回見るわけではありません。

ゴキブリはどこにでもいるため、ご依頼者様のお宅の壁に穴が空いている箇所にも巣があるかもしれないということでファイバースコープカメラを使用してチェックしています。

先端にカメラがついている機械です

下記の写真はキッチンのシンク下ですが、ゴキブリの糞(?)なのか点々とあちらこちらにありましたがこれが悪臭を放っている原因になっていると思います。

悪臭を放つものは放置しておくとそれがまた虫を呼ぶ

昆虫や動物もそうですが、糞がある場所=安心して生活が出来る場所という風に思うのか同種が寄ってくる傾向にあります。

また、人間にはないですがフェロモンを感じる物質が発せられ異性を呼び寄せる原因にもなるようです。

数キロメートル先でも感知したりする物もいるようですから侮れません・・・。


特殊清掃時に虫を駆除する方法

ウジ、ハエ、コバエ、ゴキブリと代表的な害虫はホームセンターに行くと殺虫剤や忌避剤等が必ず販売されています。

代表的な物ではアースジェット、ハエ取紙、ゴキブリホイホイ、虫コナーズ、バポナ・・・等など。

これらの物でまずは応急処置は可能です。

単純な方法でも効果的な場合もあります

弊社では特別な物は使用していませんし、オリジナルの薬剤を開発しているわけでもありません。

皆さんでもしようと思えば出来る手法を用いています。

但し、「部屋に入りたくない」、「虫が超絶苦手」などで弊社が代行することが多々ございます。

無理なことは第三者にお願いしましょう

どうしても収まらない場合は根本から原因を絶つしかありませんから掃除や片付けなどもしなくてはなりません。

虫が発生する原因が必ずあるので、そこを突き詰めていかねばならないでしょう。


駆除したらもう虫は現れない?

一度駆除したからといって”絶対に”二度と現れないということはありません。

原因の追求と言うことで特殊清掃、原状回復が必要となる場合があります。

ニオイであったりフェロモンを発している場合はその源を取り除かなくてはなりません。

ハウスクリーニング技術が低いといけませんし、虫の生態もある程度は把握していないといけません。

但し、今回ご紹介した虫に関してはあくまでも特殊清掃業務のサービスの一環として行っているので専門家ではないと駆除が難しい虫もいます。

代表的な物に住宅木材害虫のシロアリ、キクイムシ、書籍衣類害虫のシミ、コイガ、カツオブシムシ、あとは保健所が対応するレベルの南京虫など・・・。

こういった場合は特殊清掃業者ではなく害虫駆除専門業者にご相談・依頼してくださいね。

ご参考までに弊社で懇意にさせて頂いている協栄産業株式会社さんでは様々な防除業務を行っております。(リンクを貼っておきます)

自社で出来ないこともありますが、大抵は協力業者さんや横の連携で出来る作業も多いのでお見積りの際に「こんなことはお願い出来ますか?」と気軽に言って下さい。

出来ないことはハッキリと出来ないと言う会社ですが、出来ることはアドバイスやご紹介をさせて頂きます。

 

社名に掲げる信頼される企業を目指す!
リライブル株式会社
0120-669-920
(スマホの場合は上記を押すと電話に繋がります)

・営業時間は9時〜18時が基本ですが、ご依頼者様の都合に柔軟に対応させて頂きます。
・同様に土日祝日は作業はお休みですがお見積りには伺えます。



遺品整理・生前整理・不用品処分代行などの家財整理全般

・上記に伴う買取も積極的に行っており作業代の削減に努めます。

孤独死現場・事件現場・自殺現場などの特殊清掃及び消臭作業

ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋などの片付け及び清掃

ペットの多頭飼育崩壊現場の糞尿臭の原状回復工事

火災・ボヤによるスス臭の消臭(保険対応することが多いです)

灯油漏洩現場の消臭作業(保険対応することが多いです)

・その他、ニオイや凄惨な現場でお困りの方はお気軽にご相談下さい。

【注意点】
・少人数で運営しているため、24時間事務所に電話番が常駐しているわけではなく転送電話にて対応しております。
・せっかくのお電話でも現場作業中ですぐに出られない場合に【非通知設定】だと折り返し電話がかけられない場合がございます。
・お時間をずらして再度電話して頂けると幸いです。
・営業時間外のお電話でもフリーダイヤルにて対応可能です。

・メールは簡易設定にしております。
・再度、詳しい内容をお伺いすることもありますが最低限の必要事項を記載の上、返信をお待ちください。

 

 

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