においでお困りの方へ~消臭作業は奥深いので事前の説明が大切です!

こんにちは、特殊清掃専門店リライブル株式会社の鈴木です。

24日と25日で家財整理の作業予定が入っていたのですが、現場の排雪作業の関係で日程を延長させて頂きました。

ちょうど「大寒波」ということもあったので無理はしないことにしました。

また、25日は(一社)家財整理相談窓口の東京セミナーが予定されていたのですが天候が荒れる情報があったので欠席しました。

代わりにというわけではありませんが、2月15日から(一社)日本除菌脱臭サービス協会の東京セミナーに参加する予定です。

積極的に道外へ学びに!

私が特殊清掃を始めたころは北海道から学びに行く人は殆どいませんでした。

今でこそ会社も軌道にのり資金も潤沢になったのですが、当時はお金が全然ない状態でした。

それでも、「将来の自分への投資」と信じて行っていました。

飛行機代、宿泊代、セミナー参加費、その他諸々入れると10万円前後近い出費になりますからなかなかそこまでして道外に学びに行く人はいないのが現状です。

コロナ禍でZOOMなどのセミナーも増えましたが、それならYouTubeとかで十分です。

実地セミナーに伺うのはやはり「直接人と会って話す」ことが大切なことだと思います。

セミナーだけではわからない情報だったり知識だったり裏話だったりが聞けるのが直接交流です。

ネットだけでは得られない、生の情報が大事!

おかげ様で全国各地の同業他社さんと仲良くさせて頂いております。

「子どもは本州に住んでいて、親御さんが北海道に住んでいるんだけど遺品整理を依頼したいという人」を紹介した頂いたり、その逆もあったりで、ホームページだけではわからない経営者の「人柄」や「志」、「想い」なんかもわかります。

基本的にはお金を払ってでも来る勉強熱心な人が多く参加するので大変有意義な時間を過ごすことが出来ます。

出張ついでに趣味である史跡巡りとかが出来るので一石二鳥、どころか三鳥でもあります。

リライブルの特徴の一つとしては「最新情報の取得に努める」「教養を深める」などそういったことも挙げられると思います。


「完全消臭」とか「無臭」に出来る?

冒頭の話と少し変わりますが、最近気になったことがあったのでブログにしてみました。

特殊清掃業者、消臭業者にとって↑タイトルの言葉は難しい質問だと思います。

まず、「完全消臭」という状態から説明するとAという臭いは消せるけど、それによってBという臭いが出てきた。

じゃあBも消せる?

Bは消えたけどCの臭いを感じるな・・・。

・・・となったら実は永遠に消臭作業をしなくてはならなくなります。

こうなると依頼者側は業者に対して不信感に陥ります


勘違いしがちな言葉・・・

例えば、孤独死臭(A)は消えたけど、生活臭(B)がする。

最終的には建材(C)の臭いが気になる。

なんてことも考えられます。

普通なら建材の臭いがするレベルということはOKなのですが、依頼者側からすると「完全消臭」出来るって言ったよね!?

と思うかもしれません。

基本的に物質にはなんらかの臭いがあります。(←これ重要!)

 

なんらかの臭いは常に発生し続けています

 

作業前の説明を誤ったり、手順を踏まないとこういう悲劇が起こる可能性が高いです。

特に消臭業務に携わったことのない人はこういった発言をしてしまう(悪意はない)傾向にあります。

人間が感知できなくても、他の動物は検知出来たり、ガスクロマトグラフィー(GC)などの化学的に突き詰めれば少量でも数値を拾うということが考えられます。

「完全消臭」を実現できるとしたら本当に”真空状態の部屋”を作って生活するような無理な状況にしないといけないのではないでしょうか?

それでも空気の流れを作るので外気からも漏れるでしょうし、無機質に見える物質でも厳密にいえば臭いがあります。

「無臭」も同様で完全に「無」にするには難しいと思います。

「無」って難しい


無臭≒問題ないレベル

「人間が気にならないレベル」、「生活に支障のないレベル」ということなら大抵は可能です。

消臭技術が未熟だったり経験が少ないとそういう言葉を発してしまい後々トラブルとなることがあるので弊社では完全消臭や無臭とは絶対に言いません。

「完全消臭」をうたっている特殊清掃業社さんも存在しますが、それは差別化や企業のストロングポイント的に使用している(と思っています)のであって科学的に、厳密にいえば上記の通りだと思います。

そこはこの会社もわかっていて表示しているのでしょうが、一般の方には勘違いしやすい表記かもしれません。

あとは予算との兼ね合いもあると思います。

「消臭の基本は臭いの源を取り除く」ことが一番簡単です。

解体や交換することでそれを取り除いたり、削ったり、コーティングしたり、科学的に中和させたり方法はそれぞれありますが、解体やリフォームはお金がかかります。

メリットとデメリットの双方をご提案しますのでご自身で考えて頂き、自分に合った方法を選択して頂きたいと思います。

弊社では無理強いはしませんし、無駄な作業はお薦めしませんのでご安心下さい。

誤解を招きかねない


においの歴史

リンダ・バックとリチャード・アクセルという2人の米国の生物学者が1991年に論文を発表した『嗅覚受容体の遺伝子の発見』(後にノーベル賞生理学・医学賞を受賞)がなされてから飛躍的ににおいや嗅覚のことについて徐々にわかってきました。

※この説明をするとめちゃくちゃ難解で長いので割愛しますが興味があれば調べてみて下さい。

上記の「においが心を動かす」を読んでいただければわかりやすいですが、英語を日本語訳にしているので分かりにくい表現をしていますし専門的なので臭いに関係する業種以外の方には難しいかもしれません。

今が2023年なので、嗅覚受容体の遺伝子の発見から長い人類の歴史の中で32年くらいしか歴史がありません。

過去にはプラトンやアリストテレスなどの古代ローマ時代の哲学者から始まり、生理学者、神経学者、心理学者、植物学者、調香師などがにおいや嗅覚の研究に関わってきていますが、それほど解明されていませんでしたし注目もされていませんでした。

しかし、嗅覚受容体の遺伝子の発見までにおいというのは様々な分野の学術が複雑に絡み合い説明や分類が難しい分野だったことがわかります。

そして、日々新しい研究や解明されてきたことが今現在でもある状態です。

嗅覚は複雑に絡み合う分野

日本でも冒頭の弊社も加盟している(一社)日本除菌脱臭サービス協会が出来て、一般の特殊清掃業者の消臭技術が発達してきたばかりで、まだ10年にも満たないと思います。

また国家資格である臭気判定士を認定している(公社)におい・かおり環境協会様でさえ1969年から発足して54年の歴史なんです。

完全無臭や無臭に近づける努力はするが、上記に記載した通り「本当の意味」では難しいでしょうね。


では、消臭作業って無駄なの?

では、消臭作業を依頼するのはお金の無駄なのでしょうか?

無駄だったら弊社は企業として存在していないでしょうが、今なお経営を続けています。

ということは一定の支持を頂いていると思っても良いと思います。

消臭作業は最初を躓くと、のちの作業が全て躓きます。

弊社の場合は作業前に依頼者と「臭気の確認」や「事前説明」をさせて頂きます。

ここで納得していただけない場合は作業には移行しません。

ですが、何らかの悪臭で困っている方の多くは弊社の説明で納得をして頂いていることと思います。

特に孤独死現場に関しては北海道でも古くから経験がございます


リライブルがお奨めする消臭剤

消臭剤に関しては人体に悪影響を及ぼすような強い薬剤もありますが、弊社では自然由来のヒトデ成分を使用した「シン・デオ」という消臭剤を最近は多用するようにしています。

孤独死現場、ペット現場、ごみ部屋などバイオ系の消臭剤としては短時間でも消臭効果があります。

灯油現場や火災現場などの化学物質系の悪臭には不得意ですが、使いどころをしっかり把握していれば消臭効果も高く、無臭無害!

普通は海の厄介者としてごみになってしまうヒトデを利用するというSDGsの観点・思想をくみ取った素晴らしい消臭剤。

・・・ここまではメリットだらけなのですが、デメリットは価格が高いこと

単純に化学室で液体を混ぜ合わせるような作成方法ではなく、ヒトデから特別抽出する方法ので大量生産できないのでどうしてもコストがかかることはご了承下さい。

例えば、化学物質過敏症の方、アレルギーがある方、赤ちゃんがいる方、ペットを飼っている方などにとっては大変有益だと思っております。

ポリマータイプは置き型の消臭剤で微臭を吸収するために使用します。

安全で効果が高いが、高価な消臭剤

開発元の北海道環境バイオセクター様や販売元であるハーテック様は北海道企業なので北海道発の安全な消臭剤として頑張って欲しいと応援しております。

もしかすると北海道で消臭方法のガラパゴス化が進むかもしれません。

やはり北国の建築物や気候は本州とは違うこともありますから北海道は北海道で独自の進化をする必要があるのかもしれません。

販売元のハーテック株式会社様のリンクを貼っておきますので価格などはご覧ください。

直接話を聞きたい方や価格交渉は担当者の田川さんに連絡してくださいm(__)m


ガスクロマトグラフィー分析

あと、作業後の引き渡し時に人の鼻に頼るのも簡単でいいですが、お金をかけでても成分表示をしてほしいというご要望もあります。

※弊社では簡易臭気測定器もありますが、「どんな臭いがどうなった」とまでは表示されませんし、臭いの種類によっては得意と不得意があって万能ではありません。

また気温や湿度によっても変動するので確実な方法ではなく、あくまでも目安として使用するレベルです。

カルモア社製のPOLFA 29万円(税別)

そこでガスクロマトグラフィーという方法があります。

建築会社さんやリフォーム業者さんなど数値をグラフ化して「見える化」してほしい場合、対応可能です。

費用としては消臭作業前後で10万円~(検知管の数や調査項目などによって多少変動あり)ですが、安心をお金で買えるならやってほしいという要望は多いです。

普通に見たら「高いな~」と思うかもしれませんが、ガスクロ検知法で使用する資機材は数千万円するものですし、自力で分析はほぼ不可能です。

※詳細は日本除菌脱臭サービス協会の【ガスクロマトグラフィー分析】を参照にしてください。

※弊社は会員価格で実施できますが非会員は少しお高いです。

このようなモノトラップを現場に吊るして臭気を吸着させ、特殊な機械で測定します


においは奥深い

「なんの臭いかわからない」という場合は上記のガスクロマトグラフィーで調査後、その検知された成分・物質を見て、その悪臭が酸性なのかアルカリ性なのかによっても中和する消臭剤をチョイスできるので我々業者側にとっても大変有益な情報が得られます。

においというものは各個人で感じ方が違います。

老若男女、天候、湿度、気温、経験、嗜好、体調、文化、その時の喜怒哀楽などによっても感じ方は千差万別です。

例えば、道内の方でとんこつラーメンの臭いが大嫌いで「臭い!」という人もいれば、九州出身で「良い臭いでおなかが減る」という人もいます。

普段は大丈夫でも体調によっては気分が悪くなることもあるでしょう・・・。

余談ですが、糞便臭での源である「スカトール」は皆さんが嫌う物質ですが、これを薄くして香水にも使用されているものがあるって知っていましたか?

臭いの快・不快というのも臭気濃度が濃いか薄いかでも変わるのです。

においというのはそれだけ複雑で難しいものと理解していただけましたか?

リライブルでは「臭気分析・評価マイスター」という民間資格を持っています。

においについてお悩み事がございましたら、ぜひお気軽にご相談下さい。

社名に掲げる信頼される(RELIABLE)企業を目指す!
リライブル株式会社
0120-669-920
(スマホの場合は上記を押すと電話に繋がります)

・営業時間は9時〜18時が基本ですが、ご依頼者様の都合に柔軟に対応させて頂きます。
・同様に土日祝日は作業はお休みですがお見積りには伺えます。



遺品整理・生前整理・不用品処分代行などの家財整理全般

・上記に伴う買取も積極的に行っており作業代の削減に努めます。

孤独死現場・事件現場・自殺現場などの特殊清掃及び消臭作業

ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋などの片付け及び清掃

ペットの多頭飼育崩壊現場の糞尿臭の原状回復工事

火災・ボヤによるスス臭の消臭(保険対応することが多いです)

灯油漏洩現場の消臭作業(保険対応することが多いです)

・その他、ニオイや凄惨な現場でお困りの方はお気軽にご相談下さい。

【注意点】
・少人数で運営しているため、24時間事務所に電話番が常駐しているわけではなく転送電話にて対応しております。
・せっかくのお電話でも現場作業中ですぐに出られない場合に【非通知設定】だと折り返し電話がかけられない場合がございます。
・お時間をずらして再度電話して頂けると幸いです。
・営業時間外のお電話でもフリーダイヤルにて対応可能です。

・メールは簡易設定にしております。
・再度、詳しい内容をお伺いすることもありますが最低限の必要事項を記載の上、返信をお待ちください。

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