1日に孤独死現場2件〜残念ながらこれから少しずつ増えていくでしょう。

こんにちは、北海道特殊清掃業社ナンバーワンを目指すリライブル株式会社の鈴木です。

週末はどこにも出かけず、読書をしたり、動画を見たり、「あつまれ!どうぶつの森」と「龍が如く7」を交互にやっていました。

ここ数か月、プライベートで家族旅行など行っていないのでストレスが溜まりますが、そんな悠長なことを言ってられない方たちも大勢いらっしゃるので仕事が無いとき以外は不要不急の外出を避けてステイホームを心がけています。

しかし、弊社はテレワークが出来ない仕事なので先週金曜日に札幌市内で2件の孤独死現場のお片付けのご依頼を頂き2チームに分けて訪問させて頂きました。

例年、これから気温が上がってくると「異臭がする」ということで発見される方は増えてくると思います。

孤独死は早期発見することで被害の規模が変わってくるので”いつもと違う”と感じることが重要になってきます。

コロナ禍で”自分のことで手一杯で他人を構う余裕など無い”という方もいらっしゃると思いますが、どうか近隣の方の異変に気付く余裕は持っていただきたい思います。



1.札幌市白石区の孤独死現場

さて、私がお伺いさせて頂いた現場は推定死後1年以上経過しているお部屋でした。

ご遺族様からのご連絡自体は1か月前から頂いており、警察から事件性は無いという許可が出たので弊社でお見積り後、日程を調整し作業となりました。

ハエや蛹の死骸が散乱していましたが、廃棄品自体はかなり少なく、最低限の物しかない状態でした。

ベッドでお亡くなりになっていたようで、床には若干の体液の付着はありましたがそれほど重篤な現場とならずにいたのが不幸中の幸いでした。

ご遺族さまからお話を伺うと故人は持病もあり生活保護を受けていたそうです・・・

それにしても現代日本でこれほど物がないお宅も大変珍しいと感じました。

まるで自分の死後のことを予感していたかのような光景でした・・・。

ご遺品に関しては前述したとおり殆どありませんでしたが、臭気と汚れを抑えるためラップや袋、ベッドマットカバーなどで梱包養生をして1時間ほどで搬出終了。(廃棄はいつものように札幌市環境事業公社さんに依頼済み)

室内は腐敗臭が強かったのでご依頼内容には無いオゾン燻蒸をサービスで行い、簡易的ではありますが15分ほど消臭作業を行いました。

ご遺族様も消臭後の入室に際して「かなり臭いがしないですね!」と驚いていました。

確かにあれだけ強烈な臭気がすぐに消えたので一般の方には驚かれることでしょう。

しかし、「洗浄、清掃が不十分なので一時的な効果だということ、数日後に臭い戻りがしてくる可能性は高い」というご説明はさせて頂きました。

経験が浅い業者さんだとこういったこともわからず後日クレームとなってしまうことが全国各地で多々あると聞いています。



2.オゾンは万能ではない!?

オゾン脱臭は強い臭いを短時間で減らすことは得意ですがそれで完全に臭いが無くなるわけではありません。

むしろ大変なのは「わずかに残る臭い」を消すことの方が難しいと私は思っています。

不快ではないが、何か臭いを感じるレベルで室内にいれば感じなくなるレベルの臭気なのですが「微臭」がどうしても残ってしまう現場もあります。

ある程度臭気が落ちた空間に芳香剤などを置いたり空間に消臭剤を散布したりし、違う臭いに置きかえるというマスキング法という手法もありますが、プロとしては引き渡し時にそういったことはしたくないと考えております。

死後数日なら付着している臭気も取れやすいのですが、数か月以上となると天井や隙間などあらゆるところに根深く臭気が残っていることがあります。

基本的に清掃、洗浄を9割行い菌の除去、残りの1割を手が届かない場所をオゾンで補完するという作業が必要です。

2-2 消臭に関して

弊社では色々な消臭剤や薬剤を用いて消臭作業を行っておりますが、未だに「コレだ!」という決定的な消臭剤にはまだ出会っていません。

販売会社側では「画期的!」とか、「すぐに落ちる!」とか謳うのは当然のことなのですが、実際に現場で試してみないとわからないことが本当にあります。

高額だから効果が高いということも無いようです。
(薬剤の物質自体は安価な物が原料ですから研究費など余計な物が加算されています)

オゾンに関しても稼働時間はCT値など計算方法があるのですがあまり必要以上に稼働させすぎると”オゾニド”という物質に変換し中和しにくい物になってしまいます。

化学式など

某有名特殊清掃業者さんでは高性能オゾン脱臭機を複数台使用し、人体に悪影響が出るくらいの数値まで高めているとHPに記載していましたが果たして効果的なのか個人的には疑問が残ります・・・。

ですから消臭作業は「消臭剤」と「オゾン発生器」があれば大丈夫ということではなく、基本的には「清掃」と「除菌」の技術が重要だと思うのです。

「清掃は化学」ですから、見た目が綺麗になればOKというわけではなく、汚れに適合したPHの洗剤、汚れに適した温度、地球環境に優しい洗剤・・・など極めようとすると非常に奥が深い世界です。

より作業効率がよく、便利な道具も次々に出てきていますのでこれらの新技術に追いつくのも大変ですが、向上心を持って精進して参ります。



3.孤独死に関するお見積りに関して

先日も当ブログで記載しましたが、新型コロナウィルスの感染者による直近1週間以内の孤独死現場のお見積もりは有料とさせて頂きます。

全国各地で死後「陽性」判断が出ている案件が数十件出てきていて、業界内でも有料見積もりの流れとなってきています。

では、無料の業者を選ぼうと思われるかもしれませんが・・・

「見積者の感染拡大防止のための装備をきちんとしてくるか?」

「その後の防護服の着脱場所の設定や室内及び共用部の消毒作業まで行うのか?」

をきちんと事前に確認しないと集合住宅や周囲の住人に多大な迷惑をかけてしまう恐れもありますのでご注意下さい。

今現在、報道でも御存知の通り防護服は貴重で入荷待ち状態です。(防護服はノーマル使い捨てで1,000〜3,000円、感染症用だと8,000円以上します)

全く仕事が来ないような特殊清掃業者なら無料見積もりでも良いでしょうが、実績のある特殊清掃業者の場合は有料見積もりがスタンダードになってきていますので「無料」が正義ではないことも覚えておいてください。

・・・とはいえ、一般の方に実績が本当にある業者はわかりにくいでしょうから、ブログ掲載数や他社の評判を聞いてみて判断するしかありません。

是非、情報収集を自ら行い「集客サイト」などに騙されないようにして下さいね。

(※実績も知識も専門道具もない業者がただ集客サイトにぶら下がっているというパターンが最近の傾向です)

電話相談は無料ですのでお気軽にご連絡下さい。

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