孤独死現場などの腐敗臭に効く革命的な消臭剤!?

こんにちは、リライブル株式会社の鈴木です。

まだ弊社で実験を重ねていないので大々的には言えませんが、某遺品整理会社さんが「10年の歳月をかけて作った消臭剤が出来た!」ということで購入させてもらいました。

「凄い!」

「めっちゃ効く!!」

・・・とすぐにでも言いたいのですが、まだ弊社で施工件数が1件しかないので言えません。

私どもも製造メーカー側が言うことを“完全に鵜呑みにしてはいけない!”という経験があり、北海道では同業他社に対する当ブログの影響力はそこそこあると自負しているので、ちょっと慎重にせざるを得ません。(自社で自信が持てるようになったら宣伝に協力させて頂きますね)

なにせ、価格は10Lで6万円!(消費税10%+北海道までの送料を入れると6.7万円)と超高価です。

しかし、これがあれば壁紙を剥がさないで消臭作業が出来るようになったり、解体までしなくても済む場合も増えるということで、結果としてご遺族様や家主様の金銭的負担が減ることになります。

そうすれば精神的負担も減り、「相続放棄」ということも減るかもしれません。

昨年はお見積り後に相続放棄をされた現場が多かったので切実に思います。

相続放棄 


1.札幌市某所の遺品整理

先週、ご依頼頂いたのは札幌市某所の1LDKのアパートで起きてしまった孤独死現場・・・。

推定死後10日前後で発見されたそうですが、玄関を開けると少し臭いが出ていました。

遺品整理に関しては午前中には搬出作業が終了し特に問題なく終了し、いつものように札幌市環境事業公社さんに回収してもらいました。


故人様におかれましてはご冥福をお祈りいたします。


床のクッションフロア(CF)に染みていた体液

ご遺族様からは特に消臭作業のご依頼までは頂いていなかったのですが、今回冒頭で紹介させて頂いた高価な消臭剤を使用させてもらいました。

亡くなった場所のじゅうたんをめくるとCFに若干染みていました。

どちらかというと腐敗臭よりも尿臭の方が強かったので、この消臭剤は腐敗臭と犬のおしっこ臭に特に効果が高いというお話だったので若干臭気の種類が違うかもしれませんが・・・。

空間に散布するのではなく、体液をふき取り、その後「CFの染み抜き」と臭気抜きの効果もあるというので刷毛を使用して塗布してみましたが、木目調の模様と色のおかげもあってかなりわからなくなりました。(薄い色のCFでも実験をしないといけません)

CFのリフォーム交換が亡くなれば施工代がその分安く済みます。(間取りや下地処理などのにもより金額は変動しますが数万円〜数十万円の削減が可能となります)

塗布後10分くらい後は塩素系の臭いが強いため、床に鼻を近づけても臭いが消えたような気がします。(←疑い深い)

今回は床のみの施工テストで空間消臭は行っていませんのでオゾン脱臭機は使用していません。

このくらいの臭気なら仕上げにオゾンを使用すれば消えるレベルでしょう。

その後、ご依頼者様の仕事の都合で5時半に引渡だったので再度訪問してみると、「朝の施工前に比べると臭いはかなり落ちています」という評価を頂きました。

しかし、数日後の「臭い戻り」があったかどうかまでは確認が出来ていないので効果のほどがまだわかりません。

「一瞬、消える」という消臭剤はたくさんあるのですが、「数日後にも臭いが再発しないのか?」「CFの色落ちは大丈夫か?」

特殊清掃業者はこうしてたくさんの現場を経験しないといけないのです。

理論上ではわからないことや、現場の条件(湿度や温度、建物の構造、空気の流れ、建材の種類など)によって反応は様々です。



2.特殊清掃業者に対するイメージ

こういったブログを書くと「故人に対して失礼だ!」とか思う方もいるかもしれませんが、こうした現場検証を繰り返すことでより技術力が上がっていき色々な現場に対応することが可能になります。

同業他社さんのホームページを見てもらえばわかりますが、「どのような施工をしている」とか「どのような考えで経営している」とかそういった深い話はなかなかありません。

こういったお話も時には必要かと思い記載します。

あと、特殊清掃に関して勘違いしている方もいるかもしれませんが、弊社は「慈善事業」で行っているわけではありません。

特殊清掃に携わる人は「凄く善い人」「聖人君主」のように思っている方もいらっしゃるようなのでイメージを壊して申し訳ないのですが、無償で行うのであればボランティアであり尊いのかもしれませんが、私どもは大変な・・・時には危険な作業をして対価としてお金を頂いております。

特殊清掃はビジネスです。

確かに「思いやり」や「想い」なども大切ですし、弊社もおざなりにしているわけではありません。

ただし、それだけでは技術が伴わないので「特殊清掃業者」とは言えません。

「臭いが取れなかったですがボランティアなので許してください」というのであればそれは致し方ないと思いますが我々は専門家です。

少し医師と似ているのかもしれません。(命を預かる責任の重さは雲泥の差ほど違いますが、心は熱く、頭は冷静に・・・)

「倫理観」も当然大事だが「技術や知識」が無ければ人を救えない・・・。

両方のバランスが必要です。

困っている人を助けるために技術向上を!

また自分たちは”尊い仕事”をしているとも思っていませんし、「善意の押し売り」などもしません。

臭いに関しては化学的な勉強、現場での施工方法の工夫や改善を繰り返し消臭技術を向上させております。

「臭い」というのは知れば知るほど奥が深いもので、まだ世界各国での研究自体も現在進行中の分野です。

色々と試行錯誤する中には”人体に危険な薬剤”もあります。(「光触媒)や「炭の吸着法)、「ベイクアウト法」など長時間かけて人体に悪影響のない消臭方法もありますが「すぐに臭いを消す」となると強力な薬剤を使用することが多いです)

今回の消臭剤も発売元さんから「目や鼻の粘膜や肺や喉などの呼吸器に悪影響を与えないようにフルフェイスマスクを着用して、肌を露出しないように使用してください」と言われているくらいなので我々にも健康被害リスクがあります。

リスクを知った上で施工を行わないと後日そこに住む人に悪影響を及ぼす可能性もありますので勉強は必要です。

下記の写真のような恰好で行いますが、一般の方でフルフェイス型の防毒マスクを持っている方は少ないと思います。

これらを無償でボランティアで行うことは出来ません。

また「人の死を食い物にしている」と言われてもこの仕事をしてお金を頂いている以上、致し方ないかもしれませんが、誰かがやらなければいけない仕事ですし、臭いに関するトラブルに関しては「プロフェッショナル」にならないといけません。

葬儀会社や納棺士、僧侶など死に纏わる仕事の方にも「人の死を食い物にしている」と言うのでしょうか?

昔はエタ、非人、893者とか差別階級の人たちが携わっていたと言われる分野の仕事で現代でも時折そのような発言をする方がいますが、弊社では社会地位の向上を目指して真っ当な業界にすべく地道に活動を行っております。

「孤独死・・・可哀そう・・・」

・・・だけでは我々は済まない話なのです。

優しすぎると孤独死現場や遺品整理の仕事は出来ないでしょう。

私自身も孤独死、自殺現場、他殺現場・・・と続けて毎日凄惨な作業が続いたときは夢に出てきたものです・・・。

ある程度、俯瞰で自分を見れる、第三者の目で見れるから続けていけるのです。

常に技術の向上や最新情報の収集に努め、最終的にはご遺族様や家主様のご負担を減らすための努力を惜しみません!

レベルUP

人の死生観はそれぞれ

「自分の生命より大切な物はない」という考えの人と「自分の生命以外にも大切な物がある」という考えの人では死生観に違いが生じるでしょう。

我々は残念ながら、突然死をされて発見が遅れてしまった方のお部屋を片付ける仕事をたくさん経験しているがゆえに「命の大切さ」、「命の儚さ」をよく考えます。

そして、こういった仕事であるからこそ誠意がないといけないと思っております。

皆様も限りある生命ですから悔いのない人生を送って頂きたいと願っています。

「孤独死は自然死であり恥ずべきことではない」というのは、以前からこのブログでも発信していましたが、独り身の方は少しでも発見が早まるように普段から何らかの努力や工夫が必要です。



3.新型コロナウィルスの除菌に関して

最後に、3月22日の北海道新聞の朝刊に掲載されていましたが過度の除菌作業をすることでMCS(化学物質過敏症)を発症してしまう方がいると記載されていました。

MCSとはその病名の通り消臭剤、除菌剤、柔軟剤などに含まれた化学物質に反応してしまい頭痛、めまい、吐き気、せき、鼻血などの症状が出るそうです。(柔軟剤や芳香剤などで具合が悪くなる「香害」と同様です)

一体なんのために除菌作業をするのか意味がわからなくなってしまいますね。

現代病の一種で2009年に国に病名登録されたばかりの病気なので「他人には理解されにくい病気」です。

私も以前、「香害」の話で報道番組でMCSを発症された方のインタビューや日常生活を見たことがありますが、大変な苦労をされているようでした。

新型コロナウィルスも怖いですが、個人的にはこちらのほうが日常生活にかなり支障を及ぼす気がします。

やはり何事もバランスが必要で、やりすぎは禁物なのだと感じます。

「現在社会の便利さの弊害の一つ」だと思います。

インフルエンザ

除菌作業のお問合せ

新型コロナウィルスに関するお問合せは多数頂きますが、弊社では除菌に関する装備は持っていますが積極的には行っておりません。

一時的には効果があるかもしれませんし、「社会的に何かやったという安心感が欲しい」のは理解できますが、除菌作業後に発症した方が出た場合については何ら補償は出来ません。

かなりこの新型コロナウィルスに関してわかってきたことも連日の報道で増えてきていますが、全ての情報を鵜呑みにするのは危険です。

ネットの便利さに慣れて、自分で考えるよりも他人の意見が正しくて、本当に何が正しくて、何がフェイクなのかを見分ける力が現代人は落ちていると言われています。

便利さの弊害でSNSなどでも情報が錯綜していますが「冷静な判断」が必要かと思います。

イタリアをはじめ世界各国では死亡者数も増えており心配されますが、我々が出来る手洗い、うがいを行って身を守りましょう。

3月も下旬に入り、4月施工依頼のお見積りのご依頼も増えております。

遺品整理、特種清掃に関してはお気軽に下記までご相談下さい。

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リライブル株式会社
0120-669-920

 

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