小樽市にて戸建ての孤独死現場の遺品整理〜価格だけで選ばない方も多いのです

こんにちは、リライブル株式会社の鈴木です。

小樽市の戸建てでお父様が孤独死で発見されてしまったお宅の遺品整理のご依頼を受け作業して参りました。

ご依頼者は故人の娘さんであるS様。

離婚した父親が独居だったそうでしばらく会っていないこともあって「どんな生活をしていて、家の中に何があるのかはわからない・・・」ということでした。

離婚して孤独死・・・という案件が非常に多いです。

今や2組に1組が離婚と言われているので珍しくはないのですが、男性が独身のままで生きるにはリスクが高い時代となりました。

2月10日に貴重品探索、仕分け、梱包を行い、11日に搬出。少し弊社の都合で飛んで19日に最終仕上げという工程でした。

今回のご依頼のお宅は周囲の道路が狭く、駐車場もなく、家の外に家財道具を出しておく敷地が広くないので日数がかかってしまいます。

『一廃許可の無いトラック積み放題パックの違法業者』ならトラックに直接積み込んで持ち帰るという”力技”を使えるのですが弊社ではそれはしません。


遺品整理業者は低価格だから良いか?と言えば人それぞれ・・・

実はこちらの現場は弊社がお見積りに伺う前に格安をうたうA社さんが見積もりに入っていました。

その金額も聞いていたので、普通の会社なら前に出した金額よりも安く出すせばOKという安易な考えに走りがちですが、実際に現場を見た際に「ちょっとうちではその金額では出来ないので・・・」ということで弊社が算出した見積書を提出させて頂きました。

A社さんが提出した見積もり金額と15万円以上の差があり、弊社の方が高かったのですが最終的には弊社にご依頼頂きました。

1~5万円くらいの差だったらご依頼を頂くことも多々あるのですがかなりの差があります。

正直、本当に金額だけで選ばれるご依頼者様であったなら絶対に弊社に依頼が来ることはないでしょう。

孤独死はペットも可哀そう・・・

少し話は戻りますが、小樽市の現場見積もりに伺う前に”ペットの猫ちゃん2匹の亡骸がある”というのはご依頼主のS様は警察から聞いていたそうです。

まだ現場にそのままだというので「猫ちゃんの亡骸だけでも弊社でペット火葬場に持ち込んでもいいですか?」ということで猫ちゃんの亡骸をバスタオルで包み段ボールに入れて札幌市のペット火葬場に持ち込みを行いました。

火葬自体は無料ではないのでお金は頂きましたが、特に作業代として別途費用を貰うことはありませんでした。

孤独死現場ではご主人を亡くしたペットちゃんがそのまま死んでしまうということがあり、大変哀しい気持ちになります。

私も生き物は大好きなのですが、この仕事をしてからは『命の大切さ』を非常に強く感じていますので自分にはまだ飼う資格が無いと思いまだペット類は一切飼っておりません。

スガ漏れもしている・・・

また、スガ漏れが酷く水滴が2階の天井から1階の玄関まで落ちてきていたのでその水滴が落ちている箇所5~6か所の下にバケツやタライなどを置いておき被害が広がらないようにしてきました。

2階の床部分は一部凍っていてツルツル状態でした。

事前に入っているA社さんもこれらのことは気付いたら対応が可能だったと思うのですが、依頼を受けていないからという理由なのか?

本当に気が回らなかったのか?

事前に見積もりに来ていたA社さんのことは知っていましたが、「本当に心を込めた遺品整理が出来る業者なのか?」とちょっと残念な対応だったと思います。

やはり、こういったところにも差は顕れるのかな?と思います。

後日、作業に伺った際にはこちらのタライには水が溜まってはいましたが、床まで拡散していなかったので良かったです。

2/10 1回目の作業

1.体液除去

それでは実際に作業した内容にうつっていきます。

今回の現場は残念ながら玄関近くでお亡くなりになっていたので作業時にはどうしても通る場所ですから、まずは体液除去を行います。

ベッドやソファーの上などで亡くなった場合よりも床に直接倒れてしまっている方が被害が深刻になりがちです。

気温はかなり低いのですが、それでも臭いは強めでしたので体液を除去するだけでもかなり臭いは激減します。

こちらでは水道が凍結して出ないので水は事前にタンクに入れて持ち込みです。

北海道ではよくあることですので大丈夫です。

弊社の小川君が大きな身体で防護服を着て頑張ってくれました。

最近、弊社スタッフは防護マスクはフルフェイスタイプの物を使用しております。

価格は約3万円と高いのですが、目の粘膜も守ること、声が籠らないタイプ、そしてピッタリとフィットしてある程度作業していても疲れないということでやはり高いだけあって非常に良い物です。

特殊清掃業者にはこのマスクを強くお勧め致します!

2.初日は貴重品探索

ご依頼を受けた際に探して欲しい物に印鑑(実印、カード)ということでしたが、これらは難なくすぐに見つけることが出来たので安堵しております。

また、貴重品として金の指輪が出てきました。

後日S様からお話を聞くと「故人の誕生日祝いのリングではないか?」というお話でした。

このリングは18Kで10gありました。

そのほかに純銀貨なども発見されました。

特に思い出の品では無いということで金相場の80%で買取をさせて頂き作業代からお値引きさせて頂きます。

最近は買取品が多く、お見積り金額よりも最終的には安くなって嬉しいと言って頂くことも多くなりました。


孤独死現場と言われる現場では”本人も急に自分が死んでしまう”とは考えていないので幾ばくかの現金や貴重品がそのままあることが多いです。(目に見える財布などは立ち入りした警察が持って行きご遺族様に渡すこともありますが)

ですから作業後に「何にも返却品が無かったです」という業者の場合は残念ながら”盗難”している恐れが十分にあります。

「全部捨てていい」と言われたからといって「自分の物だ」と勝手に解釈するおバカな業者も多いもので、作業料金以外に貰うのは盗人(ぬすっと)です。

格安業者さんはそれが狙いでまずは”現場を頂く!”という傾向もあるのです。
(全部の格安業者がそうだとは言いませんが、そうではないと辻褄が合わないのです。)

しかし、そういった誠意のない業者というのはすぐに悪い噂が流れるものです・・・。

『商売は目先のお金より、信用を無くしたら終わり』ですよ


3.なぜ格安業者の遺品整理業者や特殊清掃業者がダメなのか?

室内は電気も止まっているため寒く、防寒着もがっちり来ていますので、怪しく見えますが風邪をひかないように防寒対策しております。

新型コロナウィルスやインフルエンザなど世界中で流行っておりますが、いずれも免疫力の低下などで感染する恐れがありますので常に注意が必要です。

ですから、長時間労働を強いている遺品整理・特殊清掃業者は『本当に従業員のことを考えているのか?』と私は経営者としていつも考えております。

低価格で作業を受けるとどうしても現場数勝負となり長時間労働になりがちです。

そうならないようにするのは経営者の手腕だと思います。

たとえやりがいがある仕事であったとしても、社員が不幸になるような仕事であれば、何らかの悪い原因があり、悪循環があるのでしょうからその呪縛から逃れるように工夫や努力をするべきでしょうし、それをするのは経営者が行う仕事だと思っています。

インフルエンザ

2/11 2回目の作業

搬出作業

前日に引き続き2日目です。

冒頭に述べた通り家財を搬出しておける場所が広くあれば良いのですが周囲や道路との間隔が狭いため全ての家財を搬出できませんでした。

2階の物は全ておろし、掃き掃除を行い次回に持ち越しです。

2/19 3回目の作業

搬出、仕上げ

日にちが飛んで3回目の作業です!

下記の写真はお宅の一部ですが、家財道具を搬出した後の状態です。

電気が通っていないのと「最終的には解体をするのではないか?」ということでしたが埃等は取っておきました。

「どうせ解体するから掃除はしなくていい」というのでは永年お世話になって家屋に申し訳ないですからね。

当たり前ですが家屋内はすっかりと不用品は無くなりました。

ただ、2階のスガ漏れがしている部屋はカーペットが凍っていたためそのままになっていることは了承済みです。

この度はお仕事の依頼とブログ掲載の許可を頂きましたS様、ありがとうございました。

この場を借りてお礼申し上げます。

また、亡くなられた故人様におかれましてもご冥福を心よりお祈りいたします。

「孤独死」というのはどうしてもタブー視したり、あえて敬遠したりしがちですが、自分が関与することになった時に「非常に困った」という声を聴きます。

北海道では残念ながら孤独死が発生した場合に「どのように対処したらよいのだろう?」という方たちが多くいらっしゃいますが、情報公開をさせて頂くことにより安心して「リライブルさんに相談してみようかな?」と思って頂けることが多いです。

勘違いして欲しくないのは「自社自慢」だとか、「他社批判」だということではありません。

また、実際にそうだとしたらこれほど多くの現場のご依頼を頂くことは難しいでしょう。

弊社としても「使命感」を持って特殊清掃、家財整理業界の一翼を担うべく頑張っておりその「想い」がご遺族様に伝わっているのだと信じています。

お陰様で毎日お仕事が途切れることなく続いておりますが、一件一件仕事をさせて頂けることに感謝し、誠意に対応させて頂きます

2月も中旬になり3月のご予約も受け付けておりますのでお気軽にご相談下さい。

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