孤独死現場は減ったほうが良い!しかし、起きてしまったときはどうする?

こんにちは、リライブル株式会社の鈴木です。

今週は札幌市中央区のマンションで3日間の孤独死現場の遺品整理と特殊清掃。
札幌市北区の猫屋敷の消臭作業。
札幌市西区のサ高住で2日間かけて生前整理・・・。

最近はおかげさまで忙しくさせて頂いておりますが、2週間前から咳が酷く、あまり体調が万全では無い状態が続いております。

現場作業も辛いときがあるのですが、皆様からの「ありがとう」と言って頂けるよう身体に鞭打って頑張っております。

明日から3連休は身体を休めたいと思います。
そのあとは網走市への出張で2泊3日で作業の予定です。

さて、今日は岩見沢市の一軒家の生前整理の着手を行い、午後からは現場の引き渡しに札幌市厚別区に移動しました。

孤独死現場の引き渡し

さきほども記載しましたが、札幌市厚別区のマンションでお亡くなりになられた方の遺品整理、清掃、消臭作業が終了したので部屋の引渡しを行いました。

作業着手自体は9月初旬でしたが、ご遺族である息子様(以下M様)は東京で働いているため一旦東京に戻り、また再度札幌に戻るということでその戻る日に合わせて工程を組みました。

鍵はお預かりさせて頂いており、常にどこかしらの鍵を2~3本預かっております。

会って間もない人間に家や部屋のカギを渡して頂けるのは信頼して頂いている証拠かと思っております。

現場の状況としては死後、3~4週間ほどで発見されたようで、ドアから少し死臭が漂う状況でした。

リビングの床で亡くなってしまったようで階下への体液の滲出も懸念されましたが、まずは遺品整理と特殊清掃を行ってから判断しましょうということでご依頼を受けました。

お見積りの際に、「ネットで色々調べてみたけど、他社は胡散臭くて情報が少なく判断材料が少なかったけど、御社は実績多数なことがわかったのでお願いしたい」と言って頂き、その場で即決して頂きました。

今はHPで「特殊清掃やります」と謳う業者は多いですが実績がわからないところが多すぎます。

「今回自分自身が御社のブログを読んで依頼したのでいいですよ」と、ブログ掲載にも快く承諾をして頂きました。

M様、ご協力ありがとうございます。

またお母さまには慎んでご冥福お祈りいたします。

故人様が安心されるようにお部屋を片付けさせて頂きました。

 

突然死だとしても死後早期発見なら重篤な現場にはならない!

まず第一に行うのは体液によって汚染された箇所の清掃、そして遺品整理です。

2LDKで寝室も別にありますが普通に生活をしていたままの状態で残っていました。

ご本人も「まさか自分が(孤独死)?」と思ったと思います。

一人暮らしの方は老若男女に関わらず、不慮の事故や突然死などがありますので日頃から何かと気を付けましょう。

健康不安がある方は猶更、親族との連絡を密に取るようにしたいところです。

統計上は50~60代男性の一人暮らし方が孤独死が多いと言われていますが、あくまでも統計上のお話です。

若くても、健康でも「突然死」は予想出来ません。

死後の発見が早ければ現場が重篤になることはありませんが、死後数週間になると特殊清掃が必要となり現状回復などにお金がかかってしまうことになります。

実際の作業の流れ

絨毯の汚染箇所を切り取った後、体液の拭き取り、消臭剤を散布してオゾンによる粗脱臭です。

※これで臭いが消せるほど楽な作業ではありませんのでご注意を。

因みにこの写真の黄色い機械「タイガー」がオゾン脱臭機になりますが、本州・九州の有力特殊清掃企業では当たり前の装備ですがまだ北海道で導入している企業が少ない機械です。

そういった面でも北海道は遅れていると私は常に危惧しております。

遺品整理とただの不用品処分は違う

遺品整理に関しては、当初M様から「仏具関係、印鑑、権利書など以外は全て捨ててください」とのことでした。

「思い出の品とかはどうしますか?」と聞いたところ、「そういった類のものは無いと思う」とのこと。

「母親であればM様の子供の頃の思い出のモノを取っていると思いますが?」と聞いても

・・・「イヤないと思う」とのこと。

連れの女性の方は「絶対にあるよ!」というお話をされていましたので
「一応、見つかったら保存しておいて不要だったらその時に判断しましょう」とお話をしました。

結果としてはM様の子供の頃描いた絵や学校の成績表などが段ボール2箱分見つかり、それらを引き渡すが出来ました。

電話連絡した際は「そんなにあったんだ」と驚いておりました。

男性の孤独死の場合はそういったことはあんまりありませんが、女性の場合はそういったことがございます。

思い出の品はいつでも捨てることは出来ますが、一度捨てたら戻りません。

物自体の価値は無いかもしれませんが、そういった「思い出を持っていてくれていた」というだけで嬉しいものです。

それを弊社が代わりに伝えられれば良いかと思います。

格安不用品処分業者ではそうはいきません。

きちんと「想い」を持って遺品整理を行うかどうかの業者選別の目は養って頂きたいと思います。

ご遺品の仕分、梱包、搬出。その後清掃に入ります。

最近あまり記載していませんでしたが、思い出の品の選別、権利書や印鑑などの貴重品の探索、リサイクル品(再販という言う意味ではなく鉄などのリサイクル品)を分別し梱包します。

大変申し訳ありませんが臭いが強い現場では買取は難しいです。

その後はいつも通りに札幌市環境事業公社さんに依頼して回収してもらいます。

部屋が空になった状態で各所の掃除に入ります。

窓のサンにはハエやウジの死骸がある場合が多いですし、ホコリに匂いが付着していますので窓を外して全て綺麗にします。

今回はタバコをたくさん吸う方だったようで窓はヤニ汚れで黄色く変色していました。

作業前後の写真です。

臭いも当然付着していますし見た目も違いますね。

忘れがちですが網戸も洗います。

窓を開けていることが多いので臭いが付着している可能性が多いにあります。

キッチンも換気扇内、天袋などの中も当然清掃します。

臭いの発生源を取るには細かい箇所まで清掃を行います。

空気の流れがあるところは重点的に、あと玄関にもニオイが籠ることが多いですから玄関、靴箱などもふき取り掃除が必要です。

清掃がいい加減だと消臭作業を行っても効果が薄いです。

消臭には必ず清掃がセットとなります。

「消臭剤を撒いて、機械にスイッチを押せばOK」という格安業者もいますが、それではたいていニオイが取れないです。

またそいうった業者は勉強不足なので機械も古い物を使っています。

清掃後、仕上げの消臭作業を行います。

今回は壁紙、クッションフロアを剥がさない作業だったので「臭い戻り」があることを想定していたので何度か訪問し消臭作業を繰り返し行いました。

今回、床はフローリングではなく、クッションフロアだったのですが、体液(脂)が浸透していたのでしょう。

これらが時間が経つと写真のように浮き上がってきました。

本来であればクッションフロアを剥がして、下地をコーティング防臭剤塗布をして消臭作業を行うのですが、実は亡くなったお母さまがこのマンションのオーナー様ということもあり、後日これらは管理会社を通じてリフォームをするということでこのままです。
ですが、死臭に関しては引き渡し時にOKを頂いておりますのでご安心下さい。

【参考価格】

遺品整理(廃棄量14㎥その他リサイクル家電3点+作業代)+特殊清掃
延べ作業日数 5日間(簡易消臭訪問回数は含まず)
約35万円(税込)

見積時、M様からは「想像していたより安い」とのお言葉でした。

孤独死現場を好きで掲載しているわけではありません

私はそもそも「孤独死現場を片づける特殊清掃の仕事が欲しい」のでブログ掲載を続けているわけではありません。

最初の流れは遺品整理の延長線上で発生した「孤独死現場の清掃が可能ですか?」から始まりました。

その後、「臭いを消すにはどうしたらよいんだろう?」という事で自分でWEBで調べたり、業者さんに電話して聞いたり、本州に勉強に行ったりとしているうちに特殊清掃に関する仕事が増えてきました。


【※上記写真は特殊清掃業界第一人者であるマインドカンパニー鷹田代表の東京での講習会の模様です。】

閉鎖されている業界だから情報が足りない

多くのご遺族様・ご依頼者から「情報発信している企業が少ない!」ということを聞きました。

もし自分で依頼する立場だったと考えても、現状ではあまりにも情報発信している企業が無いというのが北海道の特徴です。

ただ、情報発信するにもFacebookやLINE、インスタグラムなど不特定多数の人に拡散する情報発信は好きではありません。

今はSNSを絡めたSEO対策が有利なのは知っていますが、どうもこの手法は好きではありません。

ブログの場合は、必要な情報を検索してたどり着くので、本当に知りたい人がたどり着く方法なのですがSNSで時折凄惨な現場の写真やごみ屋敷を掲載している企業があります・・・。

SNSでたまたま目に入ったことがあるのですが、本州企業で意味が分からないのですがオゾン脱臭機にお祈りしてからスイッチを入れるというパフォーマンス重視の業者もあります。
(同じ業者がフローリングを剥がすのにバタンバタンと乱暴に作業しているシーンを掲載していましたが大変不快でしたしこんな業者には絶対に頼まないと思いました)

弊社としても孤独死現場が減ることが望ましいですが、不幸にも起こってしまった場合はきちんと対応出来る実績のある特殊清掃専門業者に依頼して頂きたいと願います。

ブログ掲載には皆さんが疑問に思っていることなども記載するように努めております。

ご不明点、不安なことなどございましたら遠慮なくご連絡下さい。

現在、作業予定は詰まっていますが、緊急性の高い現場から優先順位をつけ作業を行っています。
まずは電話で相談だけでも応じますのでご連絡下さい。

社名に掲げる信頼される(Reliable)企業を目指す!

リライブル株式会社

0120-669-920

※最近頻繁に更新しておりませんが過去の現場掲載多数の【特殊清掃.ASIA】もご覧頂けると幸いです

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