特殊清掃現場の特徴とは?死因や死亡場所の参考例

「特殊清掃」とはどのようなお仕事か?

最近では【特殊清掃】という言葉も一般化されつつありますが、それでも「それって何?どういう清掃?」と思われる方もまだまだ多いと思います。

当ブログでは基本中の基本である「特殊清掃とは何か?」についてお話をしていきたいと思います。

【注意事項】
この後、モザイクはかけておりますがショッキングな写真が掲載されています。
また、写真については全て許可を頂き掲載していますので無断転載はご遠慮ください。


特殊清掃とはどのようなお仕事?種類を紹介

・孤独死・孤独死現場の清掃(体液等の処理含む)

・自殺・他殺現場の清掃(血液の処理含む)

・ゴミ屋敷、ゴミ部屋、汚部屋の清掃(ゴミの片付け含む)

・ペット多頭飼育崩壊現場の清掃(糞尿処理含む)

など普通のハウスクリーニング業者では対応できない、もしくはしたくないと断られる部屋の清掃のことを言います。

大量の血痕や体液、ハエやウジなどが大量発生しているなど気持ち悪いと思う人も多く仕事への「適性」が必要となる仕事です。

基本的に「人が嫌がる清掃」を代わりに行うことです。

また、上記の清掃以外にも

・火災現場の消臭

・灯油漏洩現場の消臭

・床下床上の浸水の清掃

・カビの清掃

これら消臭】が関わる業務も特殊清掃の一環と言えます。

消臭に関しては技術や知識、高価な専門道具が必要となり、より高度な清掃となるので出来る業者も少なくなります。

汚い、臭いのを我慢すれば行える清掃よりは一段階レベルの上がる専門知識や経験が必要な業務と言えます。

火災発生後にスケルトン工事を行いオゾン脱臭を行っております

・除菌・除染・消毒作業

また、最近では新型コロナウィルスの除菌作業などを行う特殊清掃業者も増えています。

弊社ではコロナ禍の前から除菌については勉強しております。

リライブルでは除菌マイスター資格保有者が在籍中

国立感染症研究所のお墨付きのセミナー内容です

元々、特殊清掃業者として全国的に知名度が高い業者さんが行っている場合は問題ありませんが、にわかに大量発生した「本業は別のなんちゃって特殊清掃業者」もかなりの数がいました。

しかしながら除菌、消毒作業をしている多くの業者はぼったくり作業なので、今後生き残ることは難しいでしょう。

なぜなら特殊清掃業とは無縁の業者で、売上が激減した補填のために新規参入してきているので知識不足、経験不足が見受けられます。(テレビやネットで報道されている内容を見る限りおかしな作業をしている業者が多いです)

適切な薬剤を使用していない、適切ではない除菌作業を行っている、料金設定が高額などが理由に挙げられます。

やはり「儲かりそうだからやる!」という考えでは多くの同業者の中から選ばれるようにはなりませんよね?

特殊清掃業社の設立年数もチェックしよう!


特殊清掃現場の特徴

異臭がする

特殊清掃現場の多くは異臭がすることが多いです。

孤独死現場の場合は腐敗臭、腐乱臭と呼ばれる強烈なニオイです。

自殺・他殺現場の場合は血のむせかえるニオイ。

ゴミ屋敷系の場合は生ごみ臭や脂臭い生活臭、かび臭いなど部屋の中にあるごみの種類によってニオイがします。

ペット多頭飼育現場の場合は、鼻と目を突く刺激臭の糞尿臭、獣臭がします。

火災現場ではスス臭いニオイ。

灯油漏洩現場では当然、灯油のニオイ。

床下床上浸水の現場では排水やカビのニオイなど・・・。

各それぞれイメージしやすく臭いの種類を書いていますが、これらは物質名で覚えないといけませんし、ニオイの閾値や性質やPH数なども把握しないといけません。

「消臭は化学」なので実は覚えることも多いです。

国家資格の臭気判定士のマニュアル

特殊清掃は通常の清掃+消臭が必要な場合が多いですが、ご依頼者様のご予算や都合によって必ずしも完全消臭作業が必要とは限りません。

例えば、「家を解体する」、「最低限の消臭でいい」、「賃貸の部屋を売止め(封鎖)にするから大丈夫」などそういった場合には無理に消臭作業をお奨めすることはありませんのでご安心下さい。

自社の売上を積み上げたい場合は、無駄な作業を提案する業者もいるようですが、そのようなことを続けていけば会社の信頼が無くなってしまうのは言うまでもありません。

価格か信頼かどちらが大切ですか?


血液や体液が周囲に浸潤する

特殊清掃が必要な現場(特に室内で死亡しているような場合)では死因や故人の持病などの情報が必ずしも入手できるとは限らないので防護服などで自らの身を護る必要があります。

何も防護せずに清掃をすると血液やウィルスを吸い込む可能性が高くなる

感染症やウィルス、菌などから粘膜や呼吸器を防護するためにはフルフェイスマスクを着用することが望ましいです。

自分ひとりで行っている個人事業主なら自分だけが罹患するだけなので良いですが、他に社員・スタッフがいる場合は作業員の安全を護れなければプロとは言えません。

そういった安全対策や道具を用意することは自分を守ることであり、最終的には会社を守ることになります。

一般人の方でフルフェイスマスク(約3万円)、防護服(およそ千円〜五千円/枚)などを用意するのもそれなりのお金がかかってしまうので専門業者に依頼したほうが良い場合があります。

防護マスク、防護服、厚手のゴム手袋は夏場だとかなり体力を消耗します

また、「二次感染」と言って、防護服などを使用せず作業した場合、帰宅後に配偶者や子どもなど同居人に感染させてしまう恐れがあります。

可能性としてはかなり低いですが、危険性は0とは言えません。

そういったリスクを事前に知っているか知らないかでも現場対応は変わるものです。


害虫が群がる

孤独死、自殺現場、ペット多頭飼育崩壊現場など腐敗臭が強烈な現場ではハエが大量発生してしまうことがあります。

飛んでいるハエに関しては殺虫剤を散布すれば問題ありませんが、ウジに関しては人間の想像を絶する場所に卵を産み付けて羽化することがあります。

巾木を剥がすとハエのサナギが見つかることも珍しくない

冷蔵庫のモーター部分、巾木の間、カーテンレールの隙間など普段あまり考えないところからウジのサナギが見つかることもあります。

これが成長してハエになり、ハエがハエを生むという流れとなります。

ですから、殺虫剤を散布したり、ハエ取紙を設置しても次から次に絶え間なくハエが発生する場合は、原因を発見して「ウジ殺し」などを使用することもあります。

以前、弊社が依頼を頂いた現場で地下まで体液が漏れてしまったお宅では、床下を確認したところ地面からウジが大量発生していたため地面にウジ殺しを散布したこともあります。

退治に1か月ほどかかりました。

ハエが数万匹は居たであろう大量発生の現場でしたので羽音が凄く異常な現場だったことを覚えています・・・。

体液が漏れてた部分は剥ぎ取って確認したところ、地下にウジが大量していた現場

時にはゴミ屋敷状態になっている場合もある

特殊清掃の現場では物が溢れて片付けから入らないといけない複合型の特殊清掃もあります。

孤独死現場+ゴミ屋敷
自殺現場+ゴミ屋敷
多頭飼育崩壊現場+ゴミ屋敷・・・

など複合型の場合は・・・

①片付け

②清掃

③消臭

④リフォーム

という流れで作業を行うこともあり、費用に関しても数十万円〜数百万円ということも珍しくありません。

ペット多頭飼育崩壊でスケルトン工事後に広範囲に消臭剤を散布するエコミスターという機械

住環境の大切さはこの仕事をしていると身に染みます。

何らかの原因で部屋が汚れると体調も悪くなり、心も病んでしまいます。

身体は治ったとしても、心はなかなか回復しないものです・・・。

ゴミ屋敷系の住人さんは呼吸器系、皮膚系の薬が多く見つかる場合もありますし、精神病の薬を服用している方も多いのが特徴です。

精神病の薬


特殊清掃に多い死因

孤独死

上記の住環境問題に連動して、健康を害するとどういったことが起きてしまうのか説明してきます。

部屋、特に水回りが汚れると人間の生活の質が大きく落ちます。

キッチンが汚れていれば食事を作る気も起きないでしょうから外食やお弁当などが多くなります。

そうすると脂っこい物、味付けが濃い物、化学調味料が大量に使用されている物など人体に悪影響な食べ物を摂取することになります。

また、ペットボトル飲料も大量の砂糖が入っていることはご存知だと思います。

人体に糖分は必要ですが、大量摂取は塩でも砂糖でも健康被害を増幅させてしまいます。

脳溢血、脳梗塞、脳卒中、心筋梗塞など血管が詰まる系の病気になりがちで急死してしまうことも考えられます。

コーラのペットボトル大量

また、トイレやお風呂、洗面所などが不衛生であれば住人も不衛生となってしまうことは説明不要かと思います。

そうなると「他人と会いたくない」など他人との付き合いが希薄になる可能性も高まります。

キッチンの意味を成さないシンク

自殺

人は孤独には耐えられない生き物と言われております。

孤独感を感じることは相当なストレスになります

米ブリガムヤング大学教授(心理学)のジュリアン・ホルトランスタッド氏らは、2010年、先行する研究の約30万人のデーターを集めて統計的に分析し、孤独感を引き起こす社会的つながりの少なさは、喫煙、飲酒、運動不足、肥満よりも大きい短命リスクだと指摘。
15年には、約340万にのデーターから、孤独感が死亡率を26%高めると結論付けた。
一人暮らしは32%、社会的孤立は29%も高めるという。

孤独死は男性の方が7割と圧倒的に多く、自殺者も以前は男性が多かったですが、コロナ禍においては女性の自殺者が増えてきています。

今回のコロナ禍によって孤独感が強まっている現在、若者にも相当なストレスがかかっていることは特殊清掃人として強く感じる今日この頃です。

いずれにしても、血管系のトラブルによる死因が多いように感じています。

孤独感を感じない生き方を・・・


特殊清掃に多い死亡場所について

玄関を含む出入口付近

弊社が行う孤独死作業場所で多いのが、玄関で亡くなる事例。

何らかの発作が発生し、玄関に助けを求めようとして途中で息絶えてしまってそのまま発見が遅れてしまう。

リビングの入り口など頭の向きが外に向かっている場合は外部に助けを求めようとしていたのではないかと推測されます。

亡くなるまでの動ける数秒の間に玄関までたどり着けるかたどり着けないかは大きな差を生むようです。

トイレ

トイレで力んで頭の血管が切れてしまうのか、心臓に負担がかかるのかそのまま絶命してしまう事例。

特に肥満の方に多い傾向にあるのではないかと思います。

弊社の場合は脂や体液量が多く漏れている現場が多く、狭い空間で意外にトイレは隙間が多く、体液が階下に漏れている場合もあり、大規模なリフォームが必要になる事例が多いです。

写真のトイレはまだ広いですが巾木やCFも交換となります

風呂、浴室内

自殺の場合は他の箇所を汚さないようにという配慮なのか風呂場で亡くなることも多いようです。

どろどろの悲惨な状態になります

その場で亡くなり発見が遅れた場合は、身体が溶けてしまい肉片が粘土のようになってしまいます。

賃貸住宅に多いFRP(強化プラスチック)のお風呂の場合は色素沈着などで色や形、ニオイが残ることも多く、リフォームが必要な特殊清掃現場の場合は高額になるので逆にお奨めはしません。

お風呂での死亡は自然死も含めて日本で年間5000人が亡くなっているので、ある意味命がけで清潔を護る民族だと思います。

寝室・ベッドやソファーの上

寝たままの状態で亡くなる場合は老衰であったり、衰弱死だったりするので事故死とは言えず自然死ですが、発見が遅れてしまうと特殊清掃が必要となってしまうので、こういった事例はなるべく早く発見することで被害を最小限にとどめることが出来ます。

ベッドで死亡

いずれにしても、人が亡くなるときは予期せぬ場合が多いです。

仕事をしている方や学生などは社会の繋がりがあるので発見は比較的早いですが、社会から孤立している人の場合は発見が遅れがちになります。

コロナ禍においては老若男女に限らず孤独死であったり、自殺などの可能性は誰にでも起こりうるので「なんか臭い」、「ハエが発生している」、「郵便物が溜まっている」、「物音がしない」など普段と違うことを発見することが大事です。

発見が遅れることは親族だけの責任では無いと思う


5.特殊清掃を行う者が孤独死に関して思うこと

セルフネグレクトや生活保護など経済的に苦しかったり、永年、病気や孤独で苦しんでいたり、最期は身体が溶けて体液が漏れてハエが大量発生して、腐敗臭の中で発見される・・・。

ご遺族は苦しみ、原状回復のための高額な請求に泣き、相続放棄。

亡くなった人を罵倒するなど孤独死や自殺現場にはそういった負のイメージも強いと思います。

ただ、私は全ての孤独死現場が不幸だとは思っていません。

故人によっては好きな物や好きな場所、安心できる場所で最期を迎えられたことは幸せだったかもしれません。

逆に病院で延命治療を施されて、意識が無くても生かされている状態が永く続くことが本人にとって幸せなのかは疑問に思っています。

ただ、単純に死後発見が遅れてしまっただけで、全ての人の人生が哀しいものだったと思う風潮は危険だと思います。

孤独死は惨め?

人はどこでどのように死ぬかは選べないことが大半です。

ご遺族の方たちも早く発見できなかったことに負い目を感じる方もいますが、必要以上に自分を責めないで頂きたいと思います。

人生の最後に孤独死という死後少しだけ発見が遅れてしまっただけのことで、故人の人生すべてを否定するようなことはしない、思わないで頂きたいと特殊清掃に関わる者としては思います。

故人は素晴らしい人生を歩んできて、満足して逝ったかもしれない


6.最後に・・・

5月下旬から現在まで全道各地で孤独死、自殺案件のお問合せ、ご依頼をたくさん頂戴しております。

誤解して頂きたくないのですが、許可がない現場については掲載しておりません。

しかしながら、ご依頼者様から

「どこも同じようなホームページでどこに頼めばよいのかわからない」

「リライブルさんは情報公開をしていて信用出来そうだったので相談してみた」

・・・というお声を頂きます。

スマホで依頼

実際に私も「特殊清掃 札幌市」や「特殊清掃 〇〇市(地域名)」とグーグルで検索してみてもなかなか「ココだ!」という業者を探すことは難しいと感じています。

近年では大手集客サイトや実績がない業者でもSEO対策で上位検索される傾向にあり、中身だけを見れば立派なことを書いています。

しかし同業者目線で見れば「何を言っているんだ?」というようなホームページばかりなのが現状です。

最低でも、経営者の顔写真を掲載しているブログなどで情報更新に努めている企業にご相談して下さい。

社名に掲げる信頼される企業を目指す!
リライブル株式会社
0120-669-920
(スマホの場合は上記を押すと電話に繋がります)

・営業時間は9時〜18時が基本ですが、ご依頼者様の都合に柔軟に対応させて頂きます。
・同様に土日祝日は作業はお休みですがお見積りには伺えます。



遺品整理・生前整理・不用品処分代行などの家財整理全般

・上記に伴う買取も積極的に行っており作業代の削減に努めます。

孤独死現場・事件現場・自殺現場などの特殊清掃及び消臭作業

ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋などの片付け及び清掃

ペットの多頭飼育崩壊現場の糞尿臭の原状回復工事

火災・ボヤによるスス臭の消臭(保険対応することが多いです)

灯油漏洩現場の消臭作業(保険対応することが多いです)

・その他、ニオイや凄惨な現場でお困りの方はお気軽にご相談下さい。

【注意点】
・少人数で運営しているため、24時間事務所に電話番が常駐しているわけではなく転送電話にて対応しております。
・せっかくのお電話でも現場作業中ですぐに出られない場合に【非通知設定】だと折り返し電話がかけられない場合がございます。
・お時間をずらして再度電話して頂けると幸いです。
・営業時間外のお電話でもフリーダイヤルにて対応可能です。

・メールは簡易設定にしております。
・再度、詳しい内容をお伺いすることもありますが最低限の必要事項を記載の上、返信をお待ちください。

 

 

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