今月は孤独死関連のご依頼が多く、ほぼ毎日のように現場作業か見積に伺っている。
このコロナ禍において”仕事がある”ということ自体は幸せなことなのだが、「他人の不幸ごとで飯を食っている」という自覚がある我々でも心境は複雑だ・・・。
実際にこの仕事をしてみればわかるが、孤独死現場の依頼が重なって心から喜ぶことは無いのである。
特殊清掃業は単純に「儲かるからやっている」という人は少なく、「困っている人を助けたい」という気持ちで起業する人は多い気がする。
ページ中段以降になるが旭川市で孤独死現場の依頼があったので紹介させて頂く。
孤独死現場の作業代は高い?
一昔前は特殊清掃業界も人や会社も少なかったので、高額だったイメージがあるかもしれないが、最近では業者数も多くなり、みんなが思うほど価格が特別高いわけではない(あくまでも弊社の場合だが)と思っている。
相見積もりをとって一番安い業者に依頼したいという気持ちもわからなくはないが、あまり経験のない業者はお奨めはしないが、予算有きの場合はもう選択肢はないのであれこれは言えない。
孤独死の場合は、親戚と疎遠な人だと相続放棄されてしまったり、連絡がつかないので大家さんが泣く泣くお金を払う場合も多いので、あまりにも高額な場合は受注にならないこともあるので良心的な金額で行う場合も多いのだ。
また孤独死の場合はワンルームや2Lなど狭い部屋に住んでいる人も多く「孤独死+ゴミ部屋」や「孤独死+猫部屋」、「階下まで体液が漏れている」など複合系や重篤な現場でない限り、だいたい15〜30万円位で遺品整理と特殊清掃を行っている。
これで「高い!!」と思う人は自分でやってみるといいだろう。
特殊清掃業者は経験を積むのが難しい仕事
上記の話の続きだが、経験が少ないからこそ修行のつもりで「お任せして欲しい!」という熱意がある若い人には依頼してみても良いのかもしれない。
弊社も昔はそうだったがやはり「経験を積むこと」が今後の仕事量に関わってくるので、「安くてもいいので施工させてほしい!」という熱意がある人に任せてみても良いと思う。(施工の仕上がりについては保証しないが)
最初の頃は右も左もわからないので手探りでやったので引渡に何日もかかったりしたが、今では同様の問題は半日で解決できることも多い。
経験は大きな財産だ!
専門外の人や経験値が足りない業者も多い
最近では、他社さんが施工した現場で「ニオイが取れないので見て欲しい」という管理会社さんからのご依頼を受けることがある。
しかし、最初から施工しているわけではないので途中から口を出すのも難しいし、正直そういった場合は安く仕上げて欲しいという気持ちも見え隠れするのでウチでは積極的には他社のしりぬぐいはしないと決めている。
申し訳ないが、それなら最初から「ウチに依頼してくれよ!」というのが本音である。
管理会社さんの場合は普段から清掃絡みやリフォーム絡みでお付き合いがあるから依頼してみたけど失敗したということも多い。
リライブルはあまり値引きしたりしない(適切な料金だと自負しているので)し、相手側の担当者が生意気だったり嫌な奴だと仕事を断るような社風なのであまり顧客を持たない(ようにしている)企業だ。
零細企業は下請けで仕事を貰うことが多いし安定もするが、万が一その親会社と取引が無くなれば一気に経営が傾くし、いざ集客、営業をしようとしても自社集客の努力を怠ると急には育たない。
だから、リライブルでは新規客獲得のために色々と試行錯誤を重ねて投資している。
そして、一般の方との付き合いの方が好きだというのもある。
お客様も会社を選ぶが、実はリライブルも客を選ぶ企業なのだ!
「リライブルに依頼したい」と思う人には誠意をもって事に当たるが、「別にどこの会社でもよくて、安かったから依頼しただけ」というのでは実際仕事に取り組むときのテンションは違う。
だから法人よりも一般の方からの依頼の方がやりがいを感じる。
嘘でもいいので依頼して頂くときは「リライブルさんにお願いしたい!」と言って頂けると良いことがあるかもしれないw
消臭作業は職人気質じゃないと無理?
孤独死現場でも遺品整理なら大抵の業者は経験が少なくとも出来るが、消臭に関してはやはり「経験」と「知識」と「専門道具」が必要となる。
消臭剤はどんなものを使えばいいの?
一般人が思いつくのはファブリーズをはじめとする消臭剤や置き型の芳香剤などだろうが、そんなものでニオイが消えるのであれば我々のような専門業者はいらない。
ニオイをニオイで緩和する『マスキング法』では元々の臭いが強烈だと芳香剤の臭気と混ざり合って変なニオイになってしまう。
無香料タイプでビーズタイプの物なら室内に置いてもその後の作業には影響がない。
孤独死の消臭はそんな簡単なモノではないのである。
我々も高い薬剤を買ってトライしたり、色々な消臭剤や消臭方を試しながら施工をしている。
価格が高くて効果が高いならいいが、別に安価で代用品でも効くものであれば安い方がいいとか高くても期待よりも効果が薄いモノなど、結構な数の消臭剤を試してきている。
実際にかかっている作業時間は短くても、そこに辿り着くために勉強や投資をしているわけであり、「スイッチ押すだけでそんなに料金高いの?(実際にはスイッチ押すだけじゃないけど)」っていう人には依頼してもらわなくても結構という気概を持っている。
臭気は肉眼で見てもわからないし、空気の流れによってどこにニオイが付着しやすいか?
どこを優先して洗浄しないといけないか?
・・・など想像力なども必要になってくる。
消臭業界も市場が拡大し、すぐに新しい消臭剤がバンバン出てくるのでここで何が良いとか何を使っているという紹介はしないが、横のつながりがあると同業者同士で何が良いかの情報は入ってくるものである。
コロナで変わったこと
今でこそ、ZOOMなどのオンラインセミナーが増えてきているが、一昔前は道外に何度も勉強しに行ったものである。
関東圏の人なら日帰りでOKだが、北海道からともなるとセミナーの開始時間によっては前乗りで宿泊、往復の飛行機代、その他交通費などで10万円近くかかるのだ。
コロナのおかげでオンラインセミナーは便利になったが、対面してお酒を飲めないというのは結構マイナスに感じる。
実際にお酒の席での情報が重要だったりするのだ。
最近、起業した人は横の繋がりがなく、困ったときに相談する相手が居ないのは不幸なことだと思う。
オゾン発生器は必要?
ニオイは数十万種類あって突き詰めれば際限がない仕事である。
ある意味「職人」だと思って頂きたい。
あと、オゾン発生器があれば何でも消臭出来ると思う人も多いが、ニオイの性質によっては効く、効きにくいものがある。
機械性能の高低やオゾンの有効発生時間、温度湿度などの室内空調管理なども人それぞれで微妙にやり方が違う。
ある程度は日本除菌脱臭サービス協会に加盟していると標準的な施工方法は教えてくれるが、各地域ごとに住宅や気温湿度などの違いがあるので各地域にあった消臭方法を模索しながら行わなければならない。
北海道の場合は、冬が厳しいので温度管理が大変だし、気密性が高い住居のおかげで他県よりリフォームがひと手間かかったりする。
消臭作業をしているというのであれば、最低でもオゾン発生器を保有している業者ではないと厳しいだろう。
あとは、臭気測定器も無いよりは有った方が良いと思う。
いずれも決して安いモノではないが、最低限必要だろう。
まぁ、そんなわけで消臭作業というものはファブリーズを撒いたら終わりという作業ではないということだ。
散々、ファブリーズと言ったが私もファブリーズは好きだし、有効な場合も多々ある。
旭川市の孤独死現場作業
さて、前置きが長すぎだが、実際のお話を記載させて頂く。
旭川市の賃貸アパートのワンルームで死後1週間前後で発見された部屋の遺品整理と消臭作業のご依頼を頂いた。
旭川市までは高速道路で1時間半くらいの距離なので意外に行くことがある。
あんまり言いたくはないが旭川市の特殊清掃業者のレベルは高いとは言えない・・・。
「地元の業者さんが頼りないので・・・」ということで弊社が伺った例は結構ある。
やはり人口が多い都市の方が施工数(≒経験)が多いのが原因だと思う。
だから東京都を含む関東圏は圧倒的に施工数も多く、情報量も多い。
次に大阪府を含む関西圏、名古屋市を含む中部圏、福岡市を含む九州圏の3カ所も最先端と言ってもいい。
ここに本社所在地がある特殊清掃業者さん達から教わることは多い。
リライブルは全道対応可能!
依頼主は家主の息子さん。
一度、ご自身で貴重品探索のために部屋に入っているので室内が散乱しているが、ゴミ部屋だったわけではないので誤解しないように。
依頼主様からは「通帳と印鑑を探して欲しい」ということで慎重に探索をしながら仕分け・梱包作業を行う。
旭川市の場合は可燃ごみと不燃ごみと危険物と分けて行けばいいので比較的楽な地域ではある。
貴重品探索は遺品整理の基本中の基本
作業をすすめていくうちに衣装ケースの奥にタオルにくるまれたバックを発見。
この中に依頼者が探して欲しいと言っていた通帳と印鑑があった。
そして財布。
中には3万円が入っていた。(あとで別の財布からも1万円が発見されたので合計4万円)
当然、これらはご依頼主に全て返却する。
ブログに記載しておいて返却していないということはないのでご安心頂きたい。
「人の口に戸は立てられぬ」とは昔からよく言うもので、窃盗や横領は社員やスタッフがちゃんと見ている。
そういった悪い噂はすぐに業界内に漏れてしまうものだ。
リライブルの社名の源である『RELIABLE』は『信頼される』とか『頼りになる』という言葉が語源である。
商売は信用や信頼を失ったら終わりだと思うので誠実な対応を心がけている。
地元の一廃許可業者さんとの連携も当たり前
遺品整理については、午前中に搬出を終え、13時に予約をしてあった旭川市の丸忠北都清掃㈱さんに廃棄品の回収に来てもらう。
車体にも記載しているが一般廃棄物収集運搬事業許可を持っている地元業者さんと連携し廃棄しているので、不法投棄の心配はもちろん無い。
貴重品の返却も一廃業者との連携も当然の話なのだが、この基本中の基本を守っていない不届きな業者も多い。
「初めてのことだらけでどこに依頼したら良いかわからない」という声はご依頼者様からよく聞くので「情報発信」は大切だと思うし、きちんとした業者に出会えるかどうかは重要だと思う。
特殊清掃の分野の話
本来であれば清掃をしてから消臭作業なのだが、大家さんが部屋を売止め(もう次の入居者さんを募集しない)にするようで簡易消臭でOKということで室内清掃は無し。
しかし、けっこう腐敗臭は強めの現場だったのでご依頼者様の希望により床をカットする。
フローリングの隙間から床下に体液が漏れていると困るので、確認のためにフローリングをカットしてチェック。
剥がした瞬間に床の色が違っていたので一瞬、体液が漏れているかと肝を冷やしたが接着剤のようで、脱臭マイスター資格保有者3名で鼻を近くに付けて確認したが大丈夫だった。
万が一のために特別な高価な薬剤を塗り、オゾン発生器のタイマーをセットし昼食に向かう。
その後、換気をし、臭気はかなり落ちたため、最後の仕上げにべニア板をカットして埋め合わせる。
簡易的な場合は平坦にするためにパテ埋めし、この上にクッションフロアを貼って原状回復をするところも多い。
フローリングを全面張り替えるよりは圧倒的に安価に仕上げることが可能。
最後に依頼主に立ち合い、引渡を行い完了。
「探して欲しい物が見つかって安心しました」ということで弊社としても一安心。
ニオイも施工前に比べると短時間でかなり落ちているのだが、そこは案外あっさりしていたので拍子抜けw(結構びっくりしてもらえるだけどなぁ)
ニオイがきちんと取れているか取れていないかは今回のご依頼主にとってはあまり重要ではなかったのだが、短時間でニオイを急激に落とすには高性能なオゾン発生器は必須。
”完全消臭”となるとオゾン発生機だけでは難しく、下準備が色々と必要となる。
因みに今回の作業代は約20万円(税込)
高いですか?
最後に
地域によって廃棄代が違ったり、仕分け方法によって人手が必要だったり、出張料が必要だったりと差はあるがまずは相談して欲しい。
最近、LINEやメールは便利なのだが、あまりにも情報量が少なく、非常識な質問も多いのでなるべく詳細な情報があれば概算見積金額は提示できる。
若い人はLINEやメールでのやりとりを好む傾向があるし、年配の方は電話でのやりとりを好む傾向がある。
いずれにしても、業者選定が第一なので誠実な業者を探しあててもらえれば弊社としても嬉しく思う。
【下記ブロブも併せてお読みください】
親御さんが「孤独死で発見された!」〜その場合どうしますか?
社名に掲げる信頼される企業を目指す!
リライブル株式会社
0120-669-920
(スマホの場合は上記を押すと電話に繋がります)
・営業時間は9時〜18時が基本ですが、ご依頼者様の都合に柔軟に対応させて頂きます。
・同様に土日祝日は作業はお休みですがお見積りには伺えます。
・遺品整理・生前整理・不用品処分代行などの家財整理全般
・上記に伴う買取も積極的に行っており作業代の削減に努めます。
・孤独死現場・事件現場・自殺現場などの特殊清掃及び消臭作業
・ゴミ屋敷・ゴミ部屋・汚部屋などの片付け及び清掃
・ペットの多頭飼育崩壊現場の糞尿臭の原状回復工事
・火災・ボヤによるスス臭の消臭(保険対応することが多いです)
・灯油漏洩現場の消臭作業(保険対応することが多いです)
・その他、ニオイや凄惨な現場でお困りの方はお気軽にご相談下さい。
【注意点】
・少人数で運営しているため、24時間事務所に電話番が常駐しているわけではなく転送電話にて対応しております。
・せっかくのお電話でも現場作業中ですぐに出られない場合に【非通知設定】だと折り返し電話がかけられない場合がございます。
・お時間をずらして再度電話して頂けると幸いです。
・営業時間外のお電話でもフリーダイヤルにて対応可能です。
・メールは簡易設定にしております。
・再度、詳しい内容をお伺いすることもありますが最低限の必要事項を記載の上、返信をお待ちください。