こんにちは、北海道特殊清掃業者ナンバーワンを目指すリライブル株式会社の鈴木です。
札幌市白石区のマンションで起きた孤独死現場の遺品整理、特殊清掃に伺いました。
先週に見積もりに伺いましたが、こちらは同業他社さんからのご紹介案件でした。
自分で言うのもなんですが、同業他社さんからご紹介を頂くには信頼を頂いていないと難しいです。
そもそも北海道では『専門道具』、『知識』、『経験』の3つが揃う特殊清掃業者は少ないと思っていてください。
始めたばかりの頃は”誰もが初心者”ですが、現場数が多くなればなるほど多くの失敗や「なぜ?」を糧にして向上心をもって勉強し続ける業者か、まぁ適当でもご依頼者は満足してくれたっぽいからいいかと思う業者か?
投資(保有)している機材をみればその『想い』が本物なのか、口先だけなのかわかります。
是非、特殊清掃を志す方がこのブログを読んでいたら頑張って頂きたいと思います。
尚、”上から目線”と思われるのも困るのですが、弊社も常に勉強中です。
遺品整理の”貴重品探索”はお任せ下さい
ご遺族様(ご依頼者様)はお部屋で亡くなられた実妹のO様で、死後数日でオーナーさんが発見してくれたそうです。
床には血痕がありましたが、布団とベッドが体液を吸ってくれたおかげで重篤な現場となりませんでしたが、この小さい血痕跡にも肉片が残っておりこれが臭気の原因でした。
汚染範囲が狭く、一見イージーな現場に見えますが、実は臭いが簡単に取れないという高度な現場でした。
遺品整理自体は1ルームなのでそれほど時間がかかるわけではありませんが、今回はご遺族様から『印鑑』の捜索を依頼されておりました。
実際にあるかどうか確証がとれない物については探し出すことは出来ませんが(現金100万円あるはずなんだけどな~等)大抵は重要書類や印鑑、通帳、カードなどは発見することが出来ます。
押し入れの奥にあった筆箱の中とベッドの下にあったバックから見つかり無事にお渡しすることが出来、安堵しております。
またお仏壇のお焚き上げのご依頼もありました。
ご位牌だけはその宗派のお寺さんやご先祖様からお世話になっているお寺さんにお願いして頂くようにしています。
家財道具一式の搬出、廃棄を行った後はお部屋のルームクリーニングを行います。
換気扇は油汚れがひどくキッチン清掃に時間がかかってしまいました。
クッションフロアの洗浄の失敗談
床の清掃前の状態です。
一見すると普通のつるんとしたクッションフロアだと思って油断しておりました・・・。
クッションフロア表面に無数の細かい溝があるタイプで、そこに汚れが入り込んでいたため「超小型ポリッシャー・ナノエッジ」では表面だけしか綺麗にならなかったため、「極線君」という高性能たわしを使用して綺麗に手磨きをしました。
下地処理がいい加減だったり汚いとワックスを塗ったときに綺麗にならず絶対に後悔します。
広い部屋ではなかったので助かりましたが、それでもこの下地処理に時間を費やしてしまいました。
これは完全に機械と道具の選択ミスですね・・・(もっと効率よくやらねばと反省)
今回はワックス塗布まで行っております。
因みに特に床材や輝きの好みなどのご指名がないのであれば下記のワックスを塗布しております。
消臭効果もある銀イオン配合と言うのが何となく良い感じがします。
(※本来はCF張替えが理想的なのですが予算の都合もありますのでこういった対応をしております)
下の写真はワックス塗布をした状態です。
さて、その後は除菌剤散布し、オゾン燻蒸を行います。
オゾンは酸素よりも重い気体なのでなるべく高いところから発生させるのがセオリーです。
今回は機械の置く場所を何度か変えながら消臭作業をしました。
オゾンのデーター蓄積
ちょっと話が反れますが今後、法人様、保険会社様、管理会社様など「書類で作業結果のデーターが欲しい」という場合を想定して「データーの蓄積化」が重要と考えているため「感覚」ではなく、「ガス検知管」を用いてオゾン濃度や残留オゾンの調査を行います。
オゾンを発生させ、どれくらいの時間で理想値になるのかを計算し計ります。
オゾン濃度を計算する公式があるのですが、これには室内の体積が必要となるため、簡単に計るのに「BOSCHのGLM50」という赤外線距離測定器を購入しました。
これは最高50mまで対応なのでメジャーで測るよりも圧倒的に早く正確です。
(※大きな倉庫の場合は150m対応とかまた違う種類の物が必要になります)
ブルートゥース内蔵型なのでスマホと連動して画像と一緒にメールやLINEでデーターを送れたり何かと便利です。
オゾンを発生させてから目標値に達していなければまだ稼働時間をかけなくてはなりませんし、多すぎるようであればそこで一旦止めるなどを行います。
(※狭い一般的な一室ならあまり必要ありませんが空間が広い現場ではオゾン濃度の管理は必要となってきます。)
換気は十分に行い、引渡し時には確実にオゾン濃度が0にしてから行います。
こうするとご依頼者様も安心かと思いますし、これも可視化サービスの一環です。
湿度、温度、室内空間の広さ、壁の材質の違い、密閉度、臭気強度、臭気種類、臭気の発生場所・・・これらが全く同じ条件の部屋というのはありませんので消臭作業は難しく、「あんなものは機械のボタン一つ押せば臭いが消える」と言っている業者さんが居たらそれは本当に誰でも出来る簡単な現場しか経験していない低レベルな業者さんですね。
ニオイは目に見えないからこそ難しいのです。
遺品整理と清掃に1日、消臭に1日と合計2日での作業でしたが最後はO様とオーナー様に部屋のチェックをして頂きOKを頂きました。
「ピカピカに綺麗にして頂きありがとうございました」と言って頂き、現場を後にしました。
ニオイは「鼻」ではなく「脳」に残るもの
お見積りの際に・・・
O様:「これが死臭かぁ・・・と思って、臭いが鼻について自宅に帰ってからも離れませんでした」
私:「いや、これは軽度で、もっと凄いのは数十倍の臭気ですよ」
というお話をさせて頂いたところ、びっくりしておりました。
今回は軽度の孤独死現場であり、夏場のハエやウジが大量に発生し床がぶよぶよになり、防臭マスクをしないと入室出来ないというお部屋ではありませんでしたが、「特殊清掃」、「孤独死」、「腐敗臭」というイメージが先行している場合は過剰に反応してしまうようです。
ですから、肉親の方は特に義務感や責任感で入室せず、苦手なことを我慢されずにプロに依頼した方が良いです。
どうしてもこういった類は生理的に苦手という方や霊感が強い方がいます。
無理をすると何かの拍子に思い出してしまい気分が悪くなるなどその後の生活に悪影響を及ぼしかねません。
孤独死に関して思うこと
孤独死の案件は年々間違いなく増えています。
核家族化の影響や離婚などで単身高齢者が多いのは勿論のこと、貧困によるものも影響が大きいでしょう。
今後、社会問題として政府も本腰を入れていかないとまずい状況になっています。
弊社では(一社)家財整理相談窓口という行政と連携を図っている団体にも加盟しており、ここが扱う孤独死対応保険もお奨めしております。
孤独死で亡くなる貧困者も多く、遺族も急にまとまった金額は出せないという場合にも保険に加入しておけば安心感が違います。
ただでさえ精神的ショックが大きいのに、金銭的にも大きな出費になることは避けたいですよね?
また、遠縁でそんなに義理もないような関係だと数十万~数百万円の原状回復代を払わず相続放棄してしまうケースも多いです。
出来ることなら最後まで面倒を見てあげたいのが心情ですが、経済的な理由で難しいという人も実際に多いです。
そうなると大家さんやオーナーさんが自己負担で家財整理をしなくてはなりませんし、その部屋からの家賃収入もしばらく無くなってしまうので収入減にもなってしまいます。
実際に身に起きないとなかなか保険にまで頭が回らないと思いますが、もしそういった不安があるようでしたら是非一度ご連絡下さい。
残念ながら、全ての人が長生きすることが無条件で「素晴らしい!」と言える時代ではなくなりました・・・。
リスクに備える準備をして下さい。
特殊清掃の情報開示の重要性と私の想い
最後になりましたが、この度は急な不幸ごとが生じ心中お察し申しあげると共に故人のご冥福をお祈り致します。
また、この度はブログ掲載の協力許可を頂きましたO様、誠にありがとうございました。
勘違いをされている方がいましたら補足をしますが、弊社にご依頼頂いた全ての方の現場をブログにUPしていることはありません。(掲載拒否の方は当然いらっしゃいますし、強制だったり、ブログに掲載するから値引きしますという交渉には使用しません)
こうした情報開示は本来ご親族様にとっては公開して欲しくないことかもしれませんが、弊社のブログを読むことによって「孤独死が発生!?・・・どうしたら良いのだろう?どこの特殊清掃業者に依頼したら良いのだろう?」と同じ悩みを持つ方の解決の一助になればと思っております。
そもそも「特殊清掃」という言葉も「特殊清掃業者」のことも知らない人が大半です。
私が逆の立場になったときに何も知らない業界、業者に依頼するのは怖いですよね?
情報開示は業界全体のことを考えても重要なことかと思います。
そんな善人面してても・・・
「孤独死がいっぱい発生したら、特殊清掃をするからあんたの会社は儲かるんだろ?」
「自社の宣伝ばっかりしやがってムカつく!」
・・・と思われる方もいると思いますが、孤独死の現場をよく知れば知るほどこういった現場は本来起こっては欲しくないことを知ると思います。
想像してみてください。
自分の親や子どもが腐乱状態で発見され、死臭が凄く、部屋がハエやウジでとんでもない状況になっているのを片付けないといけないというシーンを・・・。
私は他人だから、仕事だから特殊清掃が出来ますが、肉親なら出来ないと断言できます。
そして、現場で親族とお話をするたびに
「何故、こうなるまで連絡を取らなかったんだろう・・・」
「何故、こんなことになってしまったんだろう・・・」
「最後はどういった気持ちで亡くなったんだろう・・・」
「何か伝えたかったことはないのだろうか・・・」
「あのとき、もしこうしていたら・・・」
そんなことを聞きます。
最期のお片付けはきちんと綺麗にして欲しいと願う方が多いと感じます。
冒頭にも述べた通り、特殊清掃は専門道具、知識、経験がないと誰にでも出来る業務ではありません。
先日3月11日はかの東北大震災が発生して8年経ったと報道されていました。
私もこの仕事を始めたきっかけは東北大震災で罪もない人たちが無情にも津波で流されていくシーンをテレビで見たことがきっかけでした。
「誰かに感謝される仕事をしたい!」
「誰かの役に立ちたい!」
「短い人生、せっかくなら社会貢献をして死んでいきたい!」
そんな想いから私はこの仕事をしています。
全国でも人気、実力のある企業はどこも「特殊清掃は金が儲かるからやってるぜ!」なんて言う人はいませんし、「伝える努力をしている企業」が多いです。
伝える方法は講演だったり、SMSだったり、テレビだったり人それぞれの手法ですが私はブログが一番だと思っております。
文字にすることで会ったこともない誰かに”伝えること”が可能です。
このブログを読んでご縁を得る方もいらっしゃると思います。
3月は引き続きお見積りのご依頼も多く、作業予約が埋まりつつありご希望日に必ずしも作業が出来るかは約束出来ませんがなるべくご希望に添えるように努力致します。
フリーダイヤルなので通話料は無料です。
下記までお気軽にご相談下さい。
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