こんにちは、リライブル株式会社の鈴木です。
昨日はNTTドコモ主催の「改正個人情報保護法」のセミナーに参加してきました。
以前、派遣業に就いていたこともあり、個人情報保護法案が施行されたころは対応に苦慮したことを思い出しました。
約10年前に施行された改正前の対象は「5000人を超える個人情報を保有する事業者のみ」が対象でしたが、この要件が撤廃されることで企業の規模に関わらず、ほぼ全ての企業が関わることになる法改正です。
個人情報(氏名、電話番号、住所など)を扱わない企業はほぼ無いと思いますし、これは個人事業主も対象になります。業種も関係ありませんので「うちは零細企業だし関係ない」という話ではなくなりました。
経営者の方もこれらの情報に目を通しておくことは自社のリスクマネジメントとして必要かと思います。
2017年5月30日に施行となります。
便利さの裏には必ず弊害もある
常日頃思っていますが、パソコンやネットの便利さは誰もが知るところですが、その情報が洩れることの危険性には目を逸らしがちではないでしょうか?
パソコンやネット社会の浸透で個人情報漏洩の危機は以前よりも格段に上がっていますし、個人情報漏洩などがあった場合の社会的信用の失墜、謝罪のための粗品代、事故対応専属の人件費、その後のネットワーク再構築に関わる費用など膨大な金額となります。
ここ最近、世間を騒がしている「ランサムウェア」(PC内のフォイルを暗号化し、解除するにはビットコインで身代金を要求するというもの。現在では解決法はなし)もそうですが、パソコン内やクラウドで個人情報を保存している会社は多いと思います。
公共機関や医療、警察、税務署、物流関係など数え上げればきりがないほど個人情報が洩れると大変なことになる機関は多いです。
ウィルスに感染すると社内ネットワークなどにも及びますので業務に多大な悪影響を及ぼすことは想像に難くないですね。
「うちは紙で保存しているし、PCは使用してないから大丈夫」という企業は殆どないと思いますし、そうだとしてもカギがかかる書庫で保管するなどしていますか?
持ち出しは誰でも出来るようになっていますか?
それでは管理方法としては杜撰です。
ノートパソコン、スマホは勿論、メモリーカードやUSBメモリーなど小型の記憶媒体を紛失・盗難されてしまって個人情報流出という事件も後を絶ちません。
またそういうことはヒューマンエラー(人間が行うミス)が大半ですので、情報を扱う際の社員教育は必須となっています。
個人情報については一度漏洩すると歯止めが効かないというのが現状です。
いかに漏洩しないように対策を講ずるかが課題です。
基本的には古いOSは使用せずアップデートをする、変なファイルは開かないなど気を付けなければいけません。
家財整理業者とIT
弊社では家財整理や特殊清掃などアナログな業界ではITには無縁と思われるかもしれませんが、B to Cの関係が多いのでお客様情報を扱うことはございます。
また、ネット集客であったり仲間との情報共有などIT機器を利用することは多々ございますので、こういったリスクマネジメントを行うことはお客様満足度の一環としても必要と考えます。
何事も攻める営業だけがビジネスではなく、守りも考えねばいつ足元を掬われるかわかりません。
業界的にもこういったことはあまり進歩しているとは言えないので同業他社さんも気をつけて頂きたいと思います。
法改正の具体的な内容や対応法はこのブログで紹介することはありませんが、法案内容に目を通すか通さないかだけでも意識は変わると思いますので是非リンク先でご覧ください。
※大変失礼ですが、上記の経産省のはちょっと理解しがたいので他のリンクも見て頂くと良いと思います。
他のサイトでは勝手にリンクしていいか不明だったので個人的に探してみてください。
人の営みは変わらない
ランサムウェアにしても、振込詐欺にしろ、こういった犯罪を考える人は非常に頭がいい人たちだと思います。
この才能を良い方向に向ければ社会貢献に役立つのでしょうが・・・。
それだとすぐに金儲けに直結しないから彼らの思考ではダメなんでしょう。
物々交換の時代から貨幣制度が生まれ、この貨幣を多く持つ者が偉いという価値観がある以上こういった犯罪は無くならないでしょうし、イタチごっこの様相ですが、本当に便利さの裏側には弊害があると思って生きていかねばなりません。
日本は世界トップクラスの長寿国になったと喜ぶ半面、毎日のようにおこる高齢者運転による誤事故、貧困、年金問題、空き家問題、孤立死問題・・・。
これも健康、安心という良い面だけではなく反することでしょう。
食べ物を気軽に確保できることで、飽食によるメタボ、食品過剰ロス、廃棄問題、ゴミ部屋問題・・・。
飢えを気にすることなく生活できる先進国は発展途上国からの搾取によるものという認識も持たねばならないでしょう。
経済に関しても調整出来る労働弁ということで派遣労働者が持てはやされた時代がありましたが、今やその人たちの高齢化による収入が不安定で生活がままならない貧困、生活保護、結婚できない、子供を育てられない、虐待などの問題も出ています。
企業は利益を確保できたとしても、結局、税金対策が必要となりますので国民が疲弊してしまう制度でした。
資本主義社会という競争社会においては自己責任ということは否めませんが、便利さや快楽を求めすぎることは結果として良い結果を生まないということは過去の歴史から学ばねばなりません。
・・・と言ってもこれだけ発達した社会となってしまうと人間の欲望にキリはなくなり加速するしかないのでしょう。
「文明」は進むことは簡単でも、戻ることは難しいことです。
メソポタニア文明、エジプト文明、インダス文明、黄河文明・・・世界四大文明と学生時代に習いましたね。
これらも滅びています。
永遠に続くものはありません。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある人とすみかと、またかくのごとし」(方丈記・鴨長明)
セミナー会場に向かう途中の歩道橋で札幌テレビ塔と創成川と創成トンネルを見て思いました。
今日は業務内容とは違う内容でしたが、我々の職種も便利さの弊害から生まれた職種と言えるでしょう。
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