こんにちは、特殊清掃専門店リライブル株式会社、代表取締役の鈴木です。

１２月１１日に日本除菌脱臭サービス協会の消臭セミナーが東京都で予定されていたので飛行機を予約していたのですが、主催者から翌年２月に急遽延期と連絡が来てしまいました。

普段ならキャンセルするのですが、仕事の予定も詰まっていないし、飛行機のチケットが早期予約でキャンセル不可のものだったこともあり、予定を変更して千葉県・茨城県方面に“学びの旅“に出かけることにしました。

時間とお金に余裕があるなら行けるときに行かないと、いつか行こうと思っても行けなくなります！

現場のお話ではありませんが、最近は知人に「日本の歴史の逸話」をする機会が増えたのでこれもまた何かのご縁に繋がると思っていますのでお付き合い頂ければ幸いです。

m(__)m

１日目～佐倉城址

羽田空港から電車で約１時間半かけて京成佐倉駅で降車（本来なら成田空港の方が近いのだが）、レンタカーを借りて佐倉城址公園に行きました。

天守、櫓、門、石垣などは再建されていなくて周囲が空堀に囲まれている公園になっています。

佐倉藩は徳川家一門や譜代の家臣が代々治めた地域で諸藩中最も老中を輩出した（７名）ことで「老中の城」と言われています。

比較的有名なのは幕末期に阿部正弘から老中首座を引き継いた堀田正睦(蘭癖大名）でしょうか？

41歳の若さで老中首座になっているので有能だったことは間違いないのですが時節柄難しい時代だったので短命政権でした。教科書にも少ししか出ないので存在感ないのが勿体無い

佐倉順天堂記念館

また、「蘭学」などの学問が盛んな藩だったこともあり佐藤泰然を招いて順天堂（後の順天堂大学）を開かせています。

麻酔無しの外科手術もしたそうです

佐藤泰然の家系は一族親戚（養子含む）有能で日本史に影響を与える人物がたくさんいますので興味があれば調べてみてください。

佐藤尚中（二代目堂主、のちの順天堂大学設立）、佐藤舜海（三代目院長）、松本良順（初代陸軍軍医総監）、林董（外務大臣）・・・。

日本の現代医学発展に貢献しました。

その他に西周（啓蒙家）、津田仙（津田梅子の父）なども佐倉藩に所縁のある人物たちです。

「西の長崎、東の佐倉」と言われるほど学問、医学が発展した街だったそうです。

国立歴史民俗博物館

話が前後しますが、佐倉城址公園の敷地内にある国立歴史民俗博物館は見どころ満載でしたが時間の都合上、ささっと回ってしまいました。

第一展示室（古代）から第六展示室（近世）までたくさんの展示物があります。

複製が多いのですがそれでも一堂にここで見られるのは価値があります。

時間をかければ４〜５時間くらい滞在できるのではないでしょうか？

こういった資料館や博物館があるだけで子どもの学力が上がりそうですが実際どうなんでしょうかね？

案外地元だとありがたみがなくなって興味がないという話も聞きますが、大変羨ましいです。

２日目～関東三大神宮巡り

ホテルを朝８時に出発し、犬吠埼（銚子市）に向かいます。

よくある端っこの風景

千葉県の最東端で日本に１６ヶ所あるうちの一つの“のぼれる灯台“に行きます。

まぁ〜特段、面白いものもなく“寂れた端っこ“だなという感想です。

二度と来ることはないと思うので一応一通り見ましたが展示物や看板の字が掠れていたり、整備されていない印象で残念でした。

90段の階段を登りますがなかなかきつかった。運動不足を痛感

その後、千葉県旭市の大原幽学記念館に向かいました。

大原幽学とは？

幕末期に農政改革を行なった偉人の一人で「先祖株組合」という世界初の農業協同組合を作ったと言われています。

幽学が放浪中に学んだ神道、仏教、儒学をもとに「性学」という幽学の思想をもとに、「分相応」や「積悪恐るべし　常に善を積むべし」「質素倹約」といったことを農民、子女に伝えました。

上杉鷹山、二宮尊徳、山田方谷などの藩政改革や農村復興などマイナスからプラスに転じることを成功させた偉人たちとも思想的に近いものや共通点が多々あるようで、やはり人間というものは地域や時代の違いが多少あれど考えることや行動は同じなのだと思います。

1、支出と収入を把握し質素倹約し、新たな産業を生み出しプラスを創る

2、自分だけではなく周囲の人への教育や教養、人としての思いやりを重視する

3、困難に負けない強い精神力

幽学は“話し合い“を重視していたため、農民が話し合いのために一ヶ所に集まって何か良からぬこと（一揆？）を企んでいるのではないかという嫌疑を幕府からかけられたことによって江戸に移送されたりし、その責任を感じ最終的には自刃してしまいます。

かなり波瀾万丈な人生を送った方でもっと詳しく記載したいのですが長くなりすぎるのでまた別の機会にしたいと思います。

教科書には載らないけど「郷土の偉人」というのはまだまだいるもので、今回資料館に行くことが出来て良かったです。

周囲のド田舎っぷりも感じられて、江戸時代はもっと交通の便も悪かったんだろうと思うと感慨深いものがあります。（良い意味で中岡慎太郎記念館以来の衝撃でした）

そんなところに立派な記念館が建っているのが不思議なくらいです。

門人たちで組織された財団法人八石性理学会が幽学関連の資料や旧宅などを守ってきたそうです。

地元の方たちがいかに大原幽学を尊敬し、感謝していたのかがわかります。

大原幽学の旧宅（再建）

改心楼跡（再建）

それでは『三大関東神社』に向かうことにします。

関東三大神社

最初は知名度の低い息栖神社（茨城県神栖市）

次に鹿島神宮（茨城県鹿島市）

最後に香取神宮（千葉県香取市）

鹿島神宮と香取神宮は伊勢神宮と並んで「日本最古の神宮」と言われており数ある神社の中でも別格のパワースポットです。

一つ一つ説明すると超長くなってしまうので割愛しますが、３つの神社とも平日だったので参拝者が少なかったのか、元々少なかったのかわかりませんが厳かな雰囲気でイライラしたり嫌な思いをしないで参拝することが出来て良かったです。

もしかしてC国人をあまり見ていないのが吉だったのかもしれませんw

３日目〜伊能忠敬

ようやくこの旅のメイン、香取市佐原（さわら）といえば伊能忠敬のお話です！

伊能忠敬記念館と旧宅に行きました。

館内は撮影禁止です

幕末期に「日本の全体の地図がなければ外国からの防衛も戦略もクソもないじゃん！」と幕府の偉い人が言いました。

「本当は緯度１度の距離を算出して地球の大きさが知りたいだけだったんだけど、日本全国を測量して地図を作るって言えば自由にあっちこっち回れていいんじゃね？」ということで全国を徒歩で回って日本地図を作ったチート偉人です。

元々、勉学好きで数学・物理学が好きだった伊能忠敬は若い頃は商売で成功していますし、佐原を治める代表としても天明の飢饉の時に餓死者を出さなかったりと大活躍しています。

その後、ご存知の通り現役引退してからは「俺は、俺の好きなことをする！」ということで５０歳の時に１９歳年下の高橋至時先生に弟子入りします。

その後、色々あって（端折りすぎ？）最後は伊能忠敬本人は完成を見ずに死亡してしまいますが、高橋至時の子である高橋景保や伊能忠敬の死を隠した弟子たちの手によって大日本地図は完成し、幕府に献上されることになります。

「大河への道」、この映画を見ると更に理解が深まりますのでお薦めです

伊能忠敬の地図作り（高度な測量技術と西洋天文学を交え、日本画の特徴をもつ芸術的な絵柄）というのは当時の世界最高峰の技術・知識が必要だったため、外国人は「まさか極東の島国の人間が？」と非常に驚いたというエピソードが残っています。

単純に「精密ですげぇ〜！」というだけではなく「こんな技術力の高い国民を植民地化するのは難しい」と思わせたほど凄いんです！

「たかが、地図？」と思うかも知れませんが、地図というのは世界を制する力があるのです。

今のグーグル社がどう凄いかは説明不要かと思います。

いつの時代にも「この人タイムトラベラー？」というようなチート偉人が出てきますが、伊能忠敬もこの時代には突出した能力と根性の持ち主で「日本に誕生してくれてありがとうございます」という感じです。

伊能忠敬関係資料が国宝で２３４５点もあるって凄い！

ただ、伊能忠敬自身も相当凄かったのは間違いないですが、江戸時代は彼を支援したり関わった人達の協力がなかったら身分制度もありこの大事業は成し得なかったことでしょう。

実力もあったし、財力もあったし、人脈もあって複雑に時代の流れが上手い方向に動いていって成し得た事業だったのです。

普段からの善行は最終的に自分を助けるということですね。

館内撮影禁止だったのでこの本を買いました。本屋に置いていない本なので貴重です。

『佐原にある伊能忠敬の銅像４体』

地元民にはイノウタダタカではなくチュウケイさんと愛情と尊敬の念を込めて言われているそうです。

流石に同じ街で４体も銅像があるのは凄いですね。

佐原駅前の忠敬さん

諏訪神社横の忠敬さん

伊能忠敬記念館前の忠敬さん

伊能忠敬旧宅の忠敬さん

今回、堀田正睦、佐藤泰然、大原幽学、伊能忠敬と教科書的に大々的に乗るような偉人ではないですが日本のために多大な貢献をした人物の所縁の地に赴いて学ぶことが出来て励みになりました。

一応、佐原の川下りも乗りましたが特別何かある訳ではないと川が汚いので個人的には松江市の川下りの方が面白ったです。

成田山・新勝寺

帰路は成田空港なので近くの成田山で参拝。

思っていた以上にスケールの大きな寺院でびっくりしました。

真言宗の開祖、弘法大使空海が天慶３年（９４０年）に開山した寺院です。

空海もこれまたチート偉人の一人で日本各地に所縁のある寺院や史跡、伝説などを残された方です。

いずれ空海のこともブログでUPしたいと思っています。

門前町も鰻屋や土産屋も人が多かったです。

予定外の飛行機飛ばず・・・

さて、あとは帰るだけ・・・と思いきやジェットスターだったのですがフライトギリギリになって新千歳空港が天候不良でキャンセルになり帰れなくなりました。

ジェットスターで帰る場合は月曜日の３日後まで予約が取れなかったので翌日の羽田空港発JAL最終便で帰ることにしました。

予定していたジェットスターの約３倍の価格でしたが日曜日も天候が悪いとの報道だったので致し方ないです。

結構、運良く生きていて「飛ばないかな？」なんて時でも無事に帰ってこれたりしていたのですが人生初の体験で、払い戻しや翌日の飛行機の予約、千歳市の駐車場への連絡、すぐ近くのビジネスホテルを予約して…とりあえず慌ただしく一泊延期です。

ちなみに１２日の羽田空港→新千歳空港間の欠航は１８３便だったそうです。

予想外の出費で大打撃でした（ ;  ; ）

しかし、トラブルもまた旅行の楽しみの一つと思い、大変だったけど経験値が上がったと前向きに考えることにしました。

２０２５年も残り僅かとなりました。

ゴミ屋敷、ゴミ部屋、汚部屋の片付けは大丈夫でしょうか？

クリスマス、年末の駆け込み相談もお待ちしています。

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