こんにちは、リライブル株式会社の鈴木です。
9/4~9/7までの4日間、東京で臭気判定士の勉強会で港区芝公園の機械振興会館というところへ行って参りました。
東京タワーの斜め向かい側という立地です。
後ろを向いたら道路はさんでこんな感じです。
本試験は11月11日なのですが、それにむけての勉強です。
因みに4日間+パソコンで通信教育の申し込みもしたので95,000円です。
テキスト代も2.5万円位かかりました。
あとでわかりますが今回の講習にはほとんど必要ないです。
全く必要無いとは言いませんが無くても困りません。
これは今後この講習に参加を検討されている方の参考になるのではないでしょうか?
それに飛行機代と宿泊費、その他食費など諸経費がかかりますので今回は軽く20万円オーバーの研修です。
宿泊先は勉強会場のすぐ近くの東京プリンスホテルに連泊です。
月曜日は9時から開始なので前乗りで日曜日に向かいました。
隣の芝公園には増上寺という徳川家2代将軍秀忠公をはじめ6人の将軍などが眠っている場所に行きました。
今時期は話題のナイトプールなども開催されております。
ナイトプールがあったからとか東京タワーのワンピースショーや展望台イルミネーションを見たかったからというわけではありません。
純粋に徒歩5分で到着する立地の良さで選んだのです。
ま、多少観光してもバチはあたりませんよね?
ところで「臭気判定士」とは何ぞや?
・・・と思われる方も多いと思います。
非情にマイナーではありますが日本でニオイに関わる唯一の「国家資格」です。
全国で3000人弱しかいない超マニアック国家資格です。
興味のある方はこちらの『におい・かおり環境協会』リンクをご覧ください。
H28年の合格率は28.5%(590人中168人合格)で昨年の実績では北海道では13人受験して4人しか受かっていません。
試験会場が東京、名古屋、大阪と3か所しかないので札幌や福岡など遠方の方は軽く受けるというわけにはいきません。
ガチで受かる気でいないとなかなか手を出しにくい資格ではないでしょうか?
ニオイに関する仕事に就いているなら必要かと思い受講してみました。(あとでこの考えは間違いと気付く)
案外、ネットで調べても実態がわからないのでレポートを兼ねてUPしたいと思います。
【講習1日目】
基本的に9時半~16時半まで講習です。結構長いです。
初日は『統計学』の勉強です。
経済学・経営学では「統計学は重要」と言われていますが、中小企業以上ならいざしらず弊社のような零細企業ではまだそんなレベルではありませんけどね。
本日習うのは高校生の数学レベルらしいのですが、高校なんて20年以上前のお話・・・。
記述統計学から始まって、推測統計学、名義尺度、順序尺度、感覚尺度、比尺度、度数分布表、ヒストグラム、箱ひげ図、代表値、平均値、最頻値、散布度、歪度、尖度、幾何平均値、ドリムドミーン、四分位範囲、分散、標準偏差、変動係数・・・
単語だけみて何のことわかりますか?
もうすでによくわかっていません。
まだまだあります。
二変量の関連の把握、相関係数、回帰直線、二項分布、正規分布、中心極限定理、標準誤差、不偏分散、統計的検定、帰無仮説と対立仮説、統計的仮説検定の手順、両側検定と片側検定、比率の検定、2点識別法、3点識別法
・・・もう話を聞いていても途中からよくわかりません・・・。
すでに∑なんてなんのことやら、σに至っては読めやしない(シグマの小文字でした)
もう既に頭やられています。
なんとか9時半~15時半まで寝ずにいましたが、脳みそは悲鳴を上げています。
最後の1時間は前年度の過去問をやるのですが10問中1問しか当たりませんでした。しかもその1問も確信のある答えではなく、なんとなく5択から選んだものが当たったというレベル・・・。
問題を読むだけでも難解で、解答を聞いても意味がよくわかりません。
数値や単語のちょっとした違いに気付かないと全く点数が取れません。
いやはや、これは想像以上に問題の出し方がヤバいです。
ホテルに帰って復習しましたが、「これから試験日まで覚えているかな?」という感じで毎日復習が必要ですね。
パソコンの通信教育(有料)も申し込んだので学べるのでまだ何とかなるかな?という感想ではありますが計算問題はテストに占める点数比率と解答正解率が設定されているので他がよくてもこれを落とすと合格出来ません。
日常的に業務に使用しない公式などはなかなか覚えていられないものですよね・・・。
【講習2日目】
講習2日目は「悪臭測定概論」「臭気指数測定」です。
臭気を数値化して、それを計測する色々な方法や計算方法の勉強です。
「6段階臭気強度表示法」、「快・不快度表示法」は我々も現場で使用することはありますが、臭気濃度表示法や臭気指数、臭気濃度などは使用しません。
最初の1~2時間くらいは内容についていけましたが午後からはちょっと辛い時間でした。
「嗅覚測定」なども習いましたがこれは完全に研究機関の仕事です。
いや~、今日も計算がたくさんあり後半の過去問では心が折れました・・・。
これは合格率が30%前後の理由がわかりました。
計算部分がけっこうあるのできちんと理解していないとダメです。
文系の自分には無理だと感じてしまいました。
基本的に、悪臭防止対策で工場などの悪臭を計測する業務に就く人には必要な知識ですが、分析しない人間にすると全く頭に入ってこないです。
エクセルとかの計算式で計算できるそうですが、やり方を理解していないといけないので現場の人間には厳しい内容です。
研究機関などに努める人には絶対に必要ですね。
でも、人生において勉強することに無駄なことは一切ありません。
【講習3日目】
「悪臭防止行政」、「悪臭対策」のお話です。
悪臭対策防止法の法律に関するお話が中心です。
「そもそもなんでこのような法律が出来たの?」から始まって実際に工場などが悪臭を垂れ流している場合はどのように計測して行政が指導するのか?などのお話です。
今日はテキストを淡々と読んでいく講師さんだったのでかなり眠気が・・・「まぁ内容も内容だし読むしかないのかな」という感じなので非常に苦痛でした。
初日にはかなり心が折れていたのですが3日目には「こういった仕事をしている、こういった仕事をしたい」という人には必要な資格ですが、もう初日でも気付いていましたが「私には必要がない」ということで臭気判定士の必要性を感じなくてなっているのでモチベーション激烈ダウンです。
脱臭・消臭方法なども幾分か説明があったのですが、我々が行う家庭用の消臭方法ではないのであまり身が入りません。
将来的にはこのようなお仕事をしている可能性はあるかもしれませんが現時点では構想にはありません。
ただ、臭気判定士は難しいので無いよりはあったほうが確実にいいですし、保有者を尊敬します。
そしてこの協会が必要なことも理解できますので今後とも後身育成に頑張って頂きたいと思います。
※ちょっと合格できる自信もないので他人事のコメントになっています。
【4日目】
「嗅覚概論」です。
ようやくここで業務にも関連するような内容になりました。
人がニオイを感じるメカニズムを生物学、化学、心理学などを踏まえて勉強していきます。
なぜニオイを感じることが出来るのか?
我々のような消臭業者はこの講習を受けるだけでも良いかもしれません。
講師の方は東京大学大学院の方でした。
嗅覚についてはまだまだ研究が進んでいなくてどんどん新説が出てくるようです。
因みに「スティーブンスのベキ法則」、「ウェーバーの法則」、「ウェーバー/フェヒナーの法則」なども習いました。
特殊清掃業者さん聞いたことありますか?何のことやらさっぱりだと思います。
今回習ったことはちょくちょく弊社ブログでも今後出てくると思いますのであまり記載しないことにします。
「我々が現場であ~これがこういうことだったのね!」ということを学術的に説明してくれます。
【最後に】
1日~3日目までは正直業務に直接関係ないので辛い時間が続きました。
最終日にして実りある勉強が出来たかなと思いましたが、こういった機会を作らないとなかなか学べないことです。
同業他社さんでも「臭気判定士にチャレンジしよう!」という向上心があるのなら講習を受けてみるのも良いと思います。
北海道や札幌市でこういった講習や勉強会があれば良いのですがやはり東京か大阪に行かないとダメなようです。
そこまで勉強に行くような業者さんが北海道でも今後ますます増えていってくれることを願っております。
11月の試験まで過去問やテキストを読んだり勉強はしてみます。
※嗅覚概論はすごく勉強になるので継続します。
今回でダメだったら再挑戦はないと思いますが、やってみようと思います!
【9月の予定】
9月は『消臭』に関するお問合せ、作業依頼が多いです。
猫屋敷の消臭、灯油の消臭、孤独死現場の消臭などが多いです。
更に言うと道央圏以外からのお問合せも増えてきており地方出張が増えそうな月です。
移動に5時間以上かかる遠方になると高速道路料金、ガソリン代、人件費などもかかるので無料では行えず「見積料」を頂きますし、宿泊しなくてはならない場合は道央圏よりも作業代自体が高くなりますが「それでも御社にお願いしたい」と言ってくれる方も増えております。
大変ありがたいことです。
本当は各地方にご紹介してお任せ出来る業者さんが増えてくれるといいのですが、なかなか知識・道具を・志を兼ね備えた業者さんと出会えていません。
今はネットや電話でもやりとりできるので同業他社さんお気軽にご連絡下さい。
また、ご家庭の消臭に関するご相談もお気軽に下記までご連絡下さい。
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リライブル株式会社
0120-669-920